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中銀総裁電撃解任で大混乱、次は4月15日が焦点、解任の背景、今後は

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総括

中銀総裁電撃解任で大混乱、次は4月15日が焦点、解任の背景、今後は

(通貨最下位、株価最下位)   

予想レンジ トルコリラ/円 13.0-14.5

(ポイント)
*中銀総裁が電撃解任された
*新総裁はハト派となる
*コロナ禍のプラス成長、今年の高成長を台無しにするか
*次の焦点は4月15日の金融政策決定
*解任理由は政治的背景と前総裁の利上げのパフォーマンスがある
*大統領は経済改革を打ち出した
*OECDは成長見通しを大幅引き上げ
*2月CPIは15%を超えた
*レイオフを2か月延長
*1月経済指標はまずまず
*トルコは中国製ワクチンを接種
*レアアースに望み
*EU加盟を諦めたわけでもない
*21年はEUとの外交に柔軟姿勢を見せ始めている
*新憲法制定を画策
*米・トルコ関係は要注意 駐米大使召還
*20年経常収支は370億ドルの赤字 貿易赤字が69%拡大
*S&Pとフィッチがアウトルックを安定的に
*中銀は為替介入は行わないとした
*大統領はGDPを世界のトップ10に引き上げるとした

(混乱の後の焦点は4月15日のトルコ中銀政策金利決定)
 中銀総裁の電撃解任があったが、次回の施策金利決定は予定通り行われる。新総裁はエルドアン大統領の意を汲んで金融緩和となるか。混乱はまだ続いているが徐々に総裁や金融当局関係者、エルドアン大統領から示唆があるだろう。

(中銀総裁電撃解任で大幅トリプル安)
 中銀総裁の電撃解任となった。エルドアン大統領は3月12日に、物価上昇率を抑え、財政緊縮を図るための改革に注力すると明言し、トルコ中銀は3月18日に主要政策金利の1週間物レポ金利を2%引き上げ、年19%にすると決めたばかりだった。最近は大統領の中銀批判もなく大統領と中銀の信頼関係が築かれていたかに見えていたがそうではなかった。やはり大統領は「利上げはインフレを促進する」という持論を崩していなかった。後任には「中銀は高金利政策を推進すべきでない」主張するエコノミストのカブジュオール氏が就く。リラ高が輸出企業の成長を阻害すると思っていたかもしれない。中銀総裁の解任は2年足らずで3人目となった。独立性のない中銀となり、市場からのトルコ金融市場の信頼は失われる。リラ安インフレ高騰の道を再び歩むのか、最近は枯渇しかかってきた外貨準備も安定してきていただけに、リラ急落の際はリラ買い介入にも不安が生じる。

(3月22日、トルコ金融市場の動き)
リラは8%安、株価は9%安。金利上昇を食い止めるための解任であったが、金利は爆発的に上昇した。

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(中銀総裁解任の政治的背景)
 与党AKPの支持率が低下している。国民、企業としては昨年11月からの金利上昇やリラ高に不満を持つものも多い。日本が円高、金利高になると国民の不満が爆発するようなものだ。
 次回の選挙は2023年6月まで予定されていないが、野党の人気が高まっていることにより、同大統領は、解散総選挙を実施した場合、自らの脆弱性を認識していた。メトロポールの最新調査は、AKPの支持率が政権奪取以来最低ポイントに落ち込んでいることを明らかにした。支持率はほぼ30パーセントまで落ち、20パーセントでCHPが続いていた。

(前総裁の利上げのパフォーマンスに不満)
 与党AKPのジャニクリ副党首=前総裁は金融政策手段を合理的に利用せず、それによって経済に大きな金融面での負担をもたらしていた。市場見通しがプラスの実質金利上限を決定する。市場見通しを超えれば経済にとってさらなる負担となり、インフレ期待を押し上げる。前総裁は2度市場の予想を上回る利上げを行っていた。

(新総裁の政策)
今年2月の新聞への寄稿で、高金利は「間接的にインフレ高進をもたらす」と主張するなど、エルドアン大統領と同様に非正統的な説を支持している。

(根本の問題、今後は不安定も政府は手を打ってくる)
 通貨安で成長率は高まっているが、大きな問題は貿易・経常収支の赤字でありこれがリラを弱体化させている。これが改善されない限り、金融引き締めや他の手段でリラを強くしても持続性はない。需給の赤字とリラ高は成り立たない。リラ安とインフレ抑制も成り立たない。混乱は続くが、政府も放置できないので、ある程度の金融引き締め、介入、スワップ協定の拡充でリラ安を抑制してくる。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン2σ上限から一気に3σ下限を下抜く

 日足、3月22日は下窓を開けてオープン。ボリバン2σ上限から一時3σ下限を下抜く。現在は2σ下限あたり。雲下限は14.10あたり。
 週足、3月22日週は下窓を開けてオープン。ボリバン2σ下限を一時下抜くも戻す。20年11月2日週-21年3月22日週の上昇ラインがサポート。ボリバン上位から下位へ下落。雲中から雲下へ下落。雲の下限は14.55。
 月足、20年11月-21年2月の上昇ラインを下抜く。ボリバン下位。2月の長い上ヒゲが効く。20年3月-21年2月の下降ラインが上値抵抗。5か月移動平均線は上向き。
 年足、6年連続陰線。今年は僅かながらも陽線スタートも中銀総裁の電撃解任で陰転。18年-20年の下降ラインが上値抵抗。12年-20年のサポートラインを下抜く。

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メルハバ

繰り返しになるが、大統領はインフレを抑制したいのである

(エルドアン大統領の経済改革)
エルドアン大統領は3月12日、経済改革を打ち出した。
優先課題は以下の通り。

*インフレ抑制=目標は1桁の物価上昇率、食品価格高騰に備える「早期警戒システム」を開発

言うは易く行うは難し。それでもコロナ禍の2020年は1.8%のプラス成長、2021年も5.9%の成長予想。改革に期待したい。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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