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「利下げが続く中でペソは堅調に推移」メキシコペソ/円 9月見通し YEN蔵

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▼利下げが続く中でペソは堅調に推移
▼メキシコの経済状況
▼金融政策
▼メキシコペソの予想

ドル安の流れは継続

ドルメキシコペソは7月29日に21.85ペソまでドル安ペソ高になった後に、8月4日に22.9095までドル高ペソ安となりましたが8月26日の執筆時点では21.9067ペソ付近で推移しています。
ペソ円は8月4日に4.624円まで下落後に8月25日に4.866円まで上昇し執筆時の26日には4.834円付近で推移しています。
ドルインデックスは92.13まで下落する中で、新興国通貨でもランド、ペソはドル安となりランド高、ペソ高の流れになっています。また8月中旬から世界的に株価の上昇が続き、24日以降に日経平均の上昇も加速し23,431.04円と高値を更新したことで円安の流れも加速し、特にクロス円の上昇が目立ち対円でもランドやペソは上昇しています。

メキシコの経済状況

米ジョージタウン大学のHPによるとメキシコのCOVID19の感染者数は563,705人と世界で7番目、亡くなられた方は60,800人で世界で3番目となっており依然として感染拡大は続いています。
8月11日以降に発表されたメキシコの経済指標は以下の通りです。
・8月21日 6月小売売上高 前月比 7.8%(前年比-16.6%)5月0.8%(前月-23.7%)
・8月26日 4~6月期GDP 前年同期比-18.9%(前回-18.7%)(予想-18.8%)
・6月の小売売上高は回復しましたが、GDPは弱い結果になっています。

金融政策

メキシコ中央銀行は8月13日に行われた金融政策理事会で予想通り政策金利を0.5%引き下げて4.5%としました。
中銀は3月以降4回の会合で、声明文にてデーターに応じて適切に金融政策を調整するという政策スタンスを示していました。しかし8月の会合の声明では、新型コロナウイルスパンデミックの影響も含めてインフレ見通しと、その期待に及ぼす要因次第というもの変更しました。この声明で、従来に比べて追加利下げに対して慎重なスタンスに変化しのではないかと考えます。
メキシコのインフレ率は7月は前年同期比3.62%と6月の3.33%から上昇しました。メキシコ中銀のインフレ目標は3%±1%なので今回の結果はその上限に迫ってきていますが、メキシコ中銀は1~2年の時間軸ではインフレ率は目標の3%に向かうとの見通しを継続しています。
しかし新型コロナウイルス感染の拡大によって、供給不足からのインフレ率上昇や、経済の減速からインフレ率の低下などどちらのケースも考えられるので、メキシコ中央銀行としては声明文の変更によって、今の段階ではどちらの動きにも対応できる自由度を維持したいために、このような姿勢を示したものと思われます。

メキシコペソの予想

ドル/メキシコペソは8月4日に22.9095まで上昇後は徐々にドル安ペソ高のトレンドが続いています。一目均衡表の雲の下限が22.50付近、基準線が22.38付近、20日移動平均線が22.15付近に位置しており上値は重い展開になっています。
7月29日の安値21.85が短期的なサポートになっており、ここが維持できれば21.85~22.50のレンジ、21.85が下抜けした場合は21.50付近への下落を予想します。

メキシコペソ/円は4.866円付近が6月以降レジスタンスになっています。ここは6月5日の高値5.105円~6月29日の安値4.624円のフィボナッチ・リトレースメントの50%戻しに当たります。
ここが上抜けできなければ、短期的には一目均衡表の基準線の4.805円付近、20日移動平均線が4.78円付近、一目均衡表の雲が4.75円付近に位置し、このレベルがサポートレベルとして意識されます。
4.866円を上抜けした場合は、5.105~4.624円のフィボナッチ・リトレースメントの61.8%戻しが位置する4.925円付近への上昇を予想します。

メキシコペソ円 日足

YEN蔵
株式会社ADVANCE代表取締役 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行で、20年以上にわたり、為替ディーラーとして活躍。現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。ドル、ユーロなどメジャー通貨のみならず、アジア通貨をはじめとするエマージング通貨でのディーリングについても造詣が深い。また、海外のトレーダー、ファンド関係者との親交も深い。ブログ「YEN蔵のFX投資術」、メルマガ「YEN蔵の市場便り」で個人投資家に対して為替に関する情報を発信しており、人気を博している。