トルコリラ/円(4時間足)
直近1週間のポイント
・中銀がインフレ抑止に弱腰
・外貨準備の枯渇懸念
・当局が資金供給削減も効果薄
・過去最安値14.156円に迫る
足元のトルコリラ/円は過去最安値に接近
トルコリラ/円は12日には14.80円台へと小幅に反発しましたが、その後は軟調に推移。
引き続き、中銀のインフレ抑制姿勢が弱い事や、外貨準備の減少による介入余力の低下などが意識されているようです。
18日には当局が金融機関への資金供給額の上限を半分に削減する事実上の引き締め措置を発表しましたが効果は薄く、リラ/円は14.234円前後まで下落。
先週10日に付けた過去最安値の14.156円前後に再び迫っています。
目先のトルコリラ/円の注目ポイントは政策金利
トルコ中銀は20日に金融政策を発表します。
トルコでは政策金利が8.25%である一方、消費者物価の前年比上昇率は11.8%で、インフレ調整後の実質政策金利はマイナス3.5%前後となっています。
国内投資家はリラを保有していると実質的に目減りする事になるため、リラを売って外貨を買う動きを強めがちです。
こうした中、一部にはトルコ中銀が政策金利である1週間物レポレートを引き上げるとの見方もありますが、エルドアン大統領への忖度から利上げは難しく、8.25%での現状維持が精一杯との見方が優勢です。
1週間物レポレート以外の金利を引き上げるなど「補完的な引き締め」に動く公算が大きいと見られていますが、そうした措置では市場が納得しない可能性もありそうです。
市場がリラ安抑制に不十分と見做せばリラ売りが強まる事も考えられます。
来週までのトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
13.900-14.600円
基調
波乱含み
来週までの注目ポイント
☆8/20 トルコ中銀政策金利
・主要国株価、国際商品価格
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