ドル/円:ドルの下落リスクが点灯中。107円割れで終えるか106.50割れを見た場合は一段のドル 下落へ。
日足は、小陰線で終えているが、下げ余力の強いものではないため、107.00-10にある日足の下値抵抗を守りきって小反発に転ずる可能性を残している。一方で3/24に付けた111.71を戻り高値として上値を切り下げる流れに入っており、下値リスクがより高い状態に変わりない。108円台に実体を戻した場合は上値余地が若干拡がり易くなるが、この場合でも108.30-40、108.50-60、108.90-00に強い抵抗が控えており、全てを上抜けきれない可能性が高いと見ている。また107円台を維持出来ずに終えた場合や106.50割れを見た場合は、新たな下落リスクが生じてドルの一段の下落に繋がり易くなる。日足の上値抵抗は107.60-70、108.00-10、108.30~108.50、108.80-90に、下値抵抗は107.00-10、106.50-60、105.00-10、104.10-20にある。21日移動平均線は108.69に、120日、200日線は108.89と108.32で収束状態にあり、下値リスクがより高い状態にあるが、109円台に値を戻した場合は“ダマシ”であった可能性が生ずる。 一方の週足は、小幅続落の越週となった。単体では下げ余力の強いものではなく、107.00-10の週足の下値抵抗を守って越週しているが、3月に付けた101.19を基点として下値を切り上げて来た流れからは下抜けた位置で終えており、週足の形状が悪化している。この週足の上値抵抗は108.80-90に位置しており、これをしっかり上抜けて越週しない限り、続落の可能性により警戒する必要がある。現状は104.80-105.00に週足の横サポートが控えているが、これを割り込んで終えた場合は104.00にある一段と強い抵抗をトライする動きへ。さらに、104円割れで越週した場合は100円方向への新たな下落トレンド入りの可能性に要警戒。逆に109.00超えで越週した場合は、下値リスクが軽減されて、ドルの上値余地を探る動きが期待出来るが、この場合でも109.70-80、111.00-10に一段と強い抵抗が控えており、簡単には上抜けそうもない。112円台で越週しない限り、短期トレンドは“ドル強気”の流れに戻さない。今週の週足の上値抵抗は前述の108.80-90に、下値抵抗は106.50-60、104.80-105.00にある。31週、62週移動平均線は108.71と108.91で収束しており、強い上値抵抗として働く可能性が高い。 今週の戦略は、ドル売りは107.60-70で軽く売って108.10で一旦撤退するか、108.30-50ゾーンの戻りを待って売り向かい。この場合の損切りは109.10で撤退。また、ここまでの戻りがないまま107円割れで終えた場合は、107.00超えの浅い戻りを売って流れに付いて行く方針で。ドル買いは様子見が基本だが、106.40に損切りを置くなら107.00以下で軽く試し買い程度に。また、損切りが付かない場合でも日足が107円割れで終えた場合は、ドル買いは一旦撤退して様子見へ。 上値は、107.60-70に軽い抵抗が、108.00-10、108.30-40、108.50-60、108.80-90に強い抵抗が控えており、全てを上抜けきれない可能性が高いと見るが、109.00-10の抵抗を日足の実体ベースで上抜けた場合は、下値リスクが若干後退して上値余地を探る動きが強まり易くなる。この場合でも109.20-30、109.50-60、109.80-90、110.10-20、110.40-50に強い抵抗が控えており、ドル急伸にも繋がり難く、111.50超えに日足の実体を戻さない限り、下値リスクを残すことになる。下値は、前日の値動きの中で107.30-40に軽い抵抗が出来ている。この下の107.00-10に日足の抵抗があるが、これを割り込んで終えた場合や106.50割れを見た場合は、一段のドル下落に繋がり易くなる。下値抵抗は、106.10-20、105.70-80、105.30-40、105.00-10、104.60-70、104.20-30、104.00-10。104円割れで終えた場合は一段のドル下落へ。
ドル/円【日足】期間:2019/08/15~2020/04/17(移動平均線は21、120、200日、以下日足は同様)
ドル/円【週足】期間:2017/03/03~2020/04/17(移動平均線は31、62週、以下週足は同様)
ユーロ/円:短期トレンドは“ユーロ弱気”。低位揉み合いからも抜けさせない状態。ユーロの戻 り売り方針継続。
日足は3手連続陰線引けとなり、上値を切り下げる流れを変えていないが、116.50-60の下値抵抗にも跳ね返されており、これを割り込んで来ないと下値余地も拡がり難い形となっている。週初の下値トライに失敗した場合は、この反動で小反発に転ずる可能性が生ずるので、週初の売りは慎重に。短期トレンドは119円台に実体を戻せば“ニュートラル”な状態に変化して上値余地が若干拡がり易くなるが、121.50超えで終えない限り、下値リスクを残すことになる。逆に116.50割れで終えた場合は下値リスクが点灯、115.50以下の越週か、値動きの中で115.00割れを見た場合は、112円方向への一段の下落リスクに要注意。日足の上値抵抗は、117.40-50、118.00-10、118.60-70に、下値抵抗は116.50-60、115.80-00、115.00-10にある。21日移動平均線は118.46に、120日、200日線は120.11と119.71にあり、全てを下抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“ユーロ弱気”の流れに変化ない。 一方週足は、前週の陽線の値幅を切り崩す陰線引けとなり、また、上値を切り下げる流れを変えておらず、下値リスクが高い状態に変わりない。一方で、116円台の下値抵抗を攻めきれずに終えており、また、昨年9月に付けた115.87との二番底を意識させるポイントでもあることから、ユーロ売りも慎重にならざるを得ないが、下値リスクがより高い状態に変わりないので、値ごろ感からの買いは控え、ユーロの戻り売り方針で臨みたい。119円台を回復した場合は短期トレンドを“ニュートラル”な状態に戻すが、週足の上値抵抗が119.20-30、120.50-60に控えていることや、中期トレンドが弱いので、急伸にも繋がり難いと見ている。可能性が低いと見るが、121円台で越週出来れば下値リスクがやや後退、122.50超えで越週した場合は“ユーロ強気”に変化する。逆に、116.50割れの越週で新たな下値リスクが点灯、115.50割れの越週か値動きの中で115.00割れを見た場合は、新たな下げトレンド入りの可能性が高くなり、ユーロの下落幅拡大に繋がり易くなる。 今週の戦略は、ユーロ買いは今週いっぱい様子見か、114.90に浅い損切りを置くなら、115.50以下で軽く試し買い程度に。売りは117.40-50で戻り売り。損切りは118.20で一旦撤退。これが付いた場合でも119円台に実体を戻さない限り、下値リスクがより高い状態に変わりない。 上値は、117.10-20に軽い抵抗が、117.40-50に強い抵抗があるが、118.00超えで終えた場合は日足の形状が改善して上値余地が若干拡がり易くなる。この場合でも、118.50-60、118.80-90に一段と強い抵抗が控えており、上値余地も拡がり難い。可能性がまだ低いと見るが、119.00-10の抵抗を実体ベースで上抜けた場合は上値余地が若干拡がり易くなるが、この場合でも中期トレンドがまだ弱くユーロ急伸にも繋がり難い。上値抵抗は119.20-30、119.50-60、119.90-00、120.30-40、120.60-70。下値は、116.80-90に軽い抵抗が、116.50-60、116.30-40、116.10-20、115.80-90、115.50-60にやや強い抵抗があるが、115.50割れで越週するか、115.00割れを見た場合は一段の下落リスクに要注意。(川合 美智子)
ユーロ/円【日足】期間:2019/09/30~2020/04/17(移動平均線は21、120、200日) ユーロ/円【週足】
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