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中銀ペソ防衛で日足3連騰、6週ぶり陽線となるか

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総括

中銀ペソ防衛で日足3連騰、6週ぶり陽線となるか

予想レンジ 4.5-5.0
 
(ポイント)
*中銀はペソ安対策開始
*ペソは2月の通貨首位から最下位へ陥落
*コロナ不況対策で緊急利下げ
*2月21日の弊誌でメキシコペソ売りの推奨
*2020年成長見通しはマイナス4%(CS)
*2月CPIは上昇
*大統領支持率が急落
*コロナウィルスによる原油価格下落は産油国のメキシコに打撃
*4Q・GDPは確報値でマイナス成長となりリセッションへ
*中銀は成長見通しを下方修正
*最近の経常収支、貿易収支は黒字である
*USMCAでの自動車輸出はコスト高となる
*トヨタやソフトバンクもメキシコへ追加投資
*2019年のGDPは10年ぶりのマイナス成長
*2019年は20年ぶりの貿易黒字

(ペソ安対策)
 金融当局は3月18日、下げ止まらないペソの対ドル為替相場を憂慮し、総額20億ドルのノンデリバラブルフォワード(NDF)入札と総額400億ペソ相当の国債交換を再度発表した。NDF入札は同日、国債交換は翌19日に実施。FRBとの間で総額600億ドルの通貨スワップ協定を締結した。しかし、19日のペソ相場終値は1ドル24.424ペソと、前日終値比2.0%安と下げ止まっていない(その後上昇に転じている)

(緊急利下げ)
メキシコ中銀は3月20日、政策金利を0.5%引き下げて6.50%とした。3月26日に予定されていた会合の開催を早めての緊急利下げとなった。
 中銀は新型コロナウイルスの急激な感染拡大が世界経済に深刻な影響を与え、各国の金融システムが大きなダメージを受けている中、原油価格の急落、記録的な通貨ペソ安などのリスクに対し、国内金融市場の安定を図るために利下げを決定したと説明している。インフレ率の見通しについては、原油をはじめとしたエネルギー価格の低下が押し下げ要因になり得るが、一方で大幅なペソ安による輸入製品価格の上昇も懸念されるため、不透明感が強まったとしている。
 インフレ率は2019年6月以降、中銀の目標上限である年率4.0%を下回って推移し、12月には同2.83%と過去50年で2番目に低い水準にまで落ち着いた。しかし、1月は同3.24%、2月は同3.7%と上昇傾向を見せ始めている。ペソの対ドル相場は、3月3日終値の1ドル=19.39ペソから、3月23日には25.40ペソまで急落しており、インフレ圧力が高まる難しい状況下で、利下げ決定に踏み切ったかたちだ。理事会メンバー5人のうち1人は0.25%の引き下げにとどめることを求めていた。

(今年の成長見通し大幅引き下げ、マイナス4.0%)
*3月中旬インフレ(前年比)は3.71%で前回の3.52%から上昇(ペソ安で)
*1月小売売上は前年比2.7%増、前回は3.2%増
*2月失業率は
*1月経済活動指数は
 
(年金前倒支給)
 ロペス・オブラドール大統領は3月19日、68歳以上の全高齢者に対する一律年金を通常の2カ月分に加えてさらに2カ月分前倒しで支給する支援策を発表したが、企業への税制インセンティブ付与は否定した。

(企業のコロナ対策への要望)
企業家調整評議会(CCE)は3月19日、新型コロナウイルスの影響を緩和するための緊急対策を政府に要請した(下記)。新型コロナウイルスによる投資激減を回避するとともに、中小企業を支援し、2,100万人の民間部門正規雇用を守る対策だとしている。

*雇用確保のため政府補助で少なくとも最低賃金相当の給与を休業中の従業員に支給する
*政府(連邦、州、市町村)および国営企業(石油公社PEMEXなど)がサプライヤーへの支払いを速やかに行う
*付加価値税(IVA)の還付を迅速化し、2019年以降禁止されたIVA過払い額の他の連邦税納税額との相殺を認める
*政労使が参加する経済危機対策チームを創設する
*最も悪影響を被った産業に対する特別信用保証プログラムを導入する
 
(マツダ、メキシコの完成車工場の生産を一時休止)
マツダは3月24日、新型コロナウイルスの感染拡大による需要減などを受け、日本、タイ、メキシコの完成車工場の生産を一時休止すると発表した。メキシコでは3月25日から約10日間、タイで30日から約10日間生産を止める。マツダのグローバルの生産能力は約180万台。一時休止する拠点の生産能力は、全体の7割超となる。

テクニカル分析

6週ぶり陽線となるか 日足は3連騰

 日足、3月20日-23日の下降ラインを上抜いて上昇。24日-25日の上昇ラインがサポート。3月13日-16日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。
 週足、6週ぶり陽線となるか。まだボリバン下限以下。2月17日週-24日週の下降ラインが上値抵抗。
 月足。19年10月-12月の上昇ラインを下抜く。1月、2月は上ヒゲが長く3月は急落。ボリバン下限下抜く。
 年足。16年-19年の上昇ラインを下抜く。17年-18年、14年-15年の下降ラインを一時上抜くが再び陰転。

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VAMOS MEXICO

ブラジル・ギャング団もコロナに危機感、スラムで外出禁止令

ブラジル第2の都市、リオデジャネイロにいくつも存在するスラム街の人々が、新型コロナウイルスの襲来におびえながら暮らしている。街頭にある麻薬売買場も一部で「閉鎖」された。当局の権限が及ばない無法地帯のため、地域を牛耳るギャングや、あるいはそれに対抗する民兵団が、感染拡大防止のため自主的に住民に外出禁止命令を出しているのだ。
 ギャングが一帯で車を乗り回しながら、住民に録音メッセージを流している。「当局者の誰もがこの問題を真剣に受け止めていないので、われわれが外出禁止を発動している。街頭でふざけていたり、散歩に出かけようとしたりするやからは、見せしめとしてそれなりの報いを受けるだろう。家に居るほうがいいぞ。メッセージは聞かせた」といった内容だ。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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