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若手トレーダーS.Kさんに聞く!(後編)「為替相場には歴史が表現されている」

兼業トレーダーのS.Kさんは、大学生の頃からFX取引を始め、29歳ながら10年というキャリアを持っています。独学で身につけた取引スタイルで、好成績を収めるようになりました。休日はドル/円相場のチャートを眺めて過ごすそうで、まさにFXそのものが趣味のようです。リスクを抑えながら、確実に利益を獲得する秘訣はどこにあるのか、S.Kさんの投資哲学に迫ります。

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S.K氏 プロフィール
年齢性別:20代男性
職業:印刷会社勤務
取引歴:約10年
投資商品:FX

↓↓↓前編はこちら
若手トレーダーS.Kさんに聞く!(前編)「少額で手堅く勝ち続ける秘訣」

休日は過去のチャートを眺めて分析

PickUp編集部:
そのほか、“腕を磨く”ためにやっていることはありますか?
S.Kさん:
休日を利用してチャートを眺めています。現在のチャートだけでなく、過去3年くらいのチャートを見て、急落したときとか、トレンドが変わったときとかの状況を確認しています。当時の景気情勢を現在と照らしあわせて、共通点やポイントになることを分析しています。取引が実際に動いている平日はできないので、休日に行います。こうすると、大ざっぱなんですが、傾向が見えてくるんですよ。
PickUp編集部:
具体的にはどういう分析をしているんでしょうか。例えば、チャート上で動きがあったところで、各国要人の発言などがなかったかを確認しているということですか?
S.Kさん:
そうです。まさにそういう作業です。今のところ参考にしているのは、安倍政権が登場した2012年以後の出来事です。ここら辺のチャートの下限や上限を見て、何があったかを振り返ります。
PickUp編集部:
大学で経済の勉強をされていたそうですが、それはFXに生かせていますか?
S.Kさん:
そうですね。確かに大学で勉強はしましたが、そこまで金融に興味があったわけではありません。経済の勉強を改めてしたり、情報収集をしたりするようになったきっかけは、やはりFXです。

「自分は間違っている」と疑う気持ちを持つ

PickUp編集部:
エントリーするのはいつですか
S.Kさん:
相場に張り付いていられないので、中・長期というか、短期で上げ下げを考えるというよりも、1週間ぐらいの単位で、どの程度相場が上下するのかなと考えて、朝にエントリーします。
PickUp編集部:
仕事中に動きがあると、気になって仕事に手がつかないことはありませんか?
S.Kさん:
そうですね。アメリカの大統領選挙で、トランプとヒラリーが競ったときは、ヒラリー勝利と読んでポジションを作っていたんですが、逆の結果が出てしまい、仕事中も気持ちが晴れませんでしたよ。(笑)
PickUp編集部:
「これをやれば負けることはない」というマイルールのようなものがあれば教えてください。
S.Kさん:
負けるときは「自分は間違っていない」と思い込んでいるんです。負けないというか、損を出さないためには、常に「自分は間違ったトレードをしているんだ」と疑いの気持ちを持つことが大事です。勝っているときもそうです。相場には「天井」ってあると思うんです。勝っているポジションで通貨を持っているとき、どのタイミングで利益を確定するのかを忘れないようにしています。過去のチャートを考えて、どこで利益確定すれば、利益が最大になり、効率的な取引になるのか。それは自分とは“逆張り”のトレーダーが、市場でどのように動くかを想像しているということにほかなりません。

負けが込んだら、取引せずに俯瞰(ふかん)で眺める

PickUp編集部:
負けたら、メンタルも弱くなりますよね。周囲にグチも言えないでしょうから、そういうときのメンタルコントロールはどうされていますか?
S.Kさん:
下がっているときに、買いあさるとか、売りさばくとかするのは、だいたい負けているときなんです。そういうときは、ポジションをすべてクローズして、俯瞰で見るようにします。常に「自分は間違っている。間違ったトレードをしている」と、頭ではわかっていますが、人間には弱い面があって、エントリーするときは、「やっぱり自分は正しいんじゃないか」と思ってしまう。そういうときは、いったん閉じて、俯瞰で見て、自分の相場観と言いますか、チャートの流れと自分の感覚が合うまで待ちます。
PickUp編集部:
冷静な対応ですね。それができるのはすばらしいと思います。
S.Kさん:
でも、周囲にFXのことを話せる相手がいないので、今日みたいな機会がなかったら、自分の考えを言葉にすることはなかったですね。話せる機会があったら、エントリーするタイミングや自分の考えと相手の考えの違いを楽しめるんですが。

SNSは見ない、収支目標は立てない

PickUp編集部:
SNSでほかの人が発信しているのを見ますか?
S.Kさん:
見ないですね。彼らは自分が勝っているときしかツイートしないでしょうから、参考になりません。ただ、トランプ大統領など、要人などはチェックしています。彼らの発信で相場は動きますからね。
PickUp編集部:
月間での収支目標はありますか?
S.Kさん:
特にありません。「1円程度取れればいいかな」というのはありますが、そんなにうまくいきませんしね。私は専業ではないので、必ず利益を出さないと生活ができないなんてこともありませんから、特に目標は立てません。
PickUp編集部:
専業は考えていますか?
S.Kさん:
やってみたいと思うときもありますが、やっぱり、働いているほうがいいかな。(笑)

為替相場には歴史が表現されている

PickUp編集部:
FXの楽しさってどこでしょう?
S.Kさん:
始める人って、やっぱり興味を持って始めると思うんです。写真を例にとると、みんながかっこいい写真を撮っているから、自分も撮ってみようという動機で始めますよね。あまりいい写真が撮れなかったときは、自分の撮った写真を分析して、上手に撮るための勉強をするはずです。FXも同じです。損を出したときに、なぜ損を出したのか、自分が出した結果を、ありのままに受け止めて、研究して、次に何ができるかを考えて進むことが、FXの楽しさだと思うんです。FXに限らず、趣味が続かなかったとしたら、それは好きとか、嫌いとかというよりも、興味がなかったのでしょう。
PickUp編集部:
興味があれば楽しくなる。奥が深いですね。S.Kさんは、どんな瞬間に楽しいと思うんですか?
S.Kさん:
自分がエントリーして、利益が出る方向に相場が動いてくれたら、確かに面白いんですけれど、やっぱり、チャートを見ているときが、自分は一番楽しいかな。
PickUp編集部:
想像通りに相場が動いたときを振り返るということでしょうか?
S.Kさん:
そうですね。あとは先ほど申し上げたように、過去のある時期に、こういうことが起きたから、為替相場に影響が出て、どう変わったのかというような分析をする中で、為替の動きの中に、歴史がどのように表現されているのを見るのが好きです。歴史は繰り返すと言われますが、為替も同じなんですよね。

仮想通貨は怖い、株は「敷居」が高い

PickUp編集部:
FX以外の投資はされますか?
S.Kさん:
今の若い人たちの間では、仮想通貨の人気が高いようですが、私はちょっと怖いですね。株も興味はありますが、FXは選択できる通貨が数えるほどしかないのに、株は選択肢が何百もあるので、「敷居」の高さを感じています。だから、一度もやっていないです。ただ、最近の日経平均株価の動きを見ていると、買えば利益が出るのかなと思っています。
PickUp編集部:
投資で稼いだお金の使い道は考えていますか?
S.Kさん:
自分には物欲がないみたいで。大学生のときの生活水準で止まっているんです。(笑)

運用成績は金額ではなく比率で

PickUp編集部:
FXを始めたばかりの後輩トレーダーに、何かアドバイスはありますか?
S.Kさん:
始めたばかりの人って、利益について、「何千円取れたか」という視点でみていると思うんです。 損益をPipsではなくて、自分の中で「どれくらいなら許せるか」を基準にしていると思うんです。今の私はPipsで見ています。だから、「金額的にいくらもうけた」ということは、気にしていません。損益を金額ではなく、比率で考えて取引するということを参考にしてみたらいいんじゃないかなと思います。
PickUp編集部:
運用成績の判断基準を、金額ではなく、比率にするということですね。成績の捉え方が変わりそうです。
S.Kさん:
もうひとつは、先ほども申し上げましたが、自分のエントリーポジションに対して、常に「間違っているかもしれない」と疑うようにしましょう。正しいと思ってやっている自分の姿を、もう一人の自分が見ていて、「これでいいんだろうか」と常に問いかけるようにするんです。そうすると、負けを減らすことができると思います。
PickUp編集部:
今日は貴重なお話が聞けました。どうもありがとうございました。

PickUp編集部

PickUp編集部:「為替相場には歴史が表現されている」多くの優秀なトレーダーを取材してきましたが、為替相場についてこのように表現したのはS.Kさんが初めてでした。休日にチャートを眺め、「歴史が繰り返すように、為替相場も繰り返す」というのは格言のようですが、テクニカル分析のチャートパターンについて、別の表現をしたようにも思えます。S.Kさんの話から、わかったのは、高い関心を持ち、常に研究を続けている人が、良い成績を収めているということでした。


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