
<第203回> 2026年4月25日
外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。
分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所
調査実施期間
2026年4月17日(金)13:00~2026年4月21日(火)24:00 調
調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は 452件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。
問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください。
「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が45.4%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は19.0%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△26.4%ポイントと前月の△30.5%ポイントからプラス幅が縮小した。
調査期間前後の米ドル/円相場は、159円台で伸び悩む展開。イラン情勢の先行き不透明感は拭えきれていないものの過度な懸念は後退している。また、160円に接近すると本邦当局による為替介入への警戒度が増すこともあり米ドル高・円安と見る個人投資家がやや減少したと考えられる。
今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が165.00円、最安値が145.00円となり、高値の平均値は160.57円、安値の平均値は156.18円であった。高値の中央値は160.27円、安値の中央値は157.00円だった。前月調査時(最終日)から実勢レートは0.7円ほど切り上がったのに対して安値の予想中央値は2円程度、米ドル高・円安方向にシフトした。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が45.8%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は16.2%であった。この結果「ユーロ/円予想DI」は△29.6%ポイントと前月の△20.5%ポイントからプラス幅が拡大した。
調査期間前後のユーロ/円相場は、186円台を下値に底堅い展開。エネルギー価格の高騰で欧州圏のインフレが懸念されており、市場では欧州中銀(ECB)が年内利上げに転じると見られている。また、日銀が4月会合で利上げを見送るとの報道もあり円売り地合いが続いていることからユーロ高・円安と見る向きが増加したのだろう。
今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が200.00円、最安値が162.50円となり、高値の平均値は188.64円、安値の平均値は182.96円であった。高値の中央値は188.54円、安値の中央値は184.00円であった。実勢レートが前月調査時(最終日)から3円ほど切り上がったのに沿って、高値・安値の予想中央値は0.5~4円程度、ユーロ高・円安方向にシフトした。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が49.3%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は13.7%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△35.6%ポイントと前月の△33.9%ポイントからプラス幅がやや拡大した。
調査期間前後の豪ドル/円相場は、約36年ぶりとなる114円台上昇した。豪州のインフレが高止まりしているほか、堅調な雇用情勢から豪中銀(RBA)が5月会合で追加利上げを決定すると予想されている。円売り地合いが継続していることもあり個人投資家は豪ドル高・円安の流れが続くと考えているようだ。
今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が120.00円、最安値が95.00円となり、高値の平均値は115.32円、安値の平均値は110.04円であった。高値の中央値は115.00円、安値の中央値は110.00円だった。前月調査時(最終日)と比べ実勢レートが3円ほど切り上がったのに沿って、高値の予想中央値は1円程度、豪ドル高・円安方向にシフトした。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問4:今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が45.4%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は15.0%であった。この結果「英ポンド/円予想DI」は△30.4%ポイントとなり、前月の△24.4%ポイントからプラス幅が拡大した。
調査期間前後の英ポンド/円相場は、214円台で底堅い展開。原油価格高騰によりインフレが懸念される中、市場は英中銀(BOE)が年内に利上げに転じると見ている。そうした中で、英ポンド高・円安が続くと予想する個人投資家が増加したと推察される。
今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が225.00円、最安値が195.00円となり、高値の平均値は216.84円、安値の平均値は209.98円であった。高値の中央値は216.50円、安値の中央値は210.00円だった。前月調査(最終日)と比べ実勢レートが2.4円ほど切り上がったのに沿って、高値・安値の予想中央値は1~2.1円程度、英ポンド高・円安にシフトした。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
「今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が39.6%と最も多かった。次いで「円」が19.2%、以下「豪ドル(13.9%)」、「ユーロ(7.3%)」、「メキシコペソ(6.0%)」、「トルコリラ(4.9%)」、「英ポンド(2.4%)」と続いた。「米ドル」は6カ月連続で首位となり、回答割合は前回の39.4%とほぼ同じだった。2位の「円」は前回の20.0%からわずかに低下。3位の「豪ドル」も前回の16.0%からやや低下した。「米ドル」を買いたい理由としては「イラン戦争が長期化しそう(有事のドル買い)」との回答が目立った半面、「イラン情勢が落ち着けばドルは買われる」との声も複数あった。「円」を買いたい理由としては「売られ過ぎだから」との意見が多く、そのほか「日銀の利上げ」や「金利上昇」などの声も出ていた。3位の「豪ドル」を買いたい理由としては「(豪中銀の)利上げ期待」が最も多く、そのほか「イラン戦争で資源国通貨が強い」との意見もあった。
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
問5とは反対に、「今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「円」が56.2%と最も多く、「米ドル」が20.4%で続いた。以下、「トルコリラ(6.2%)」、「中国人民元(3.3%)」、続いて「英ポンド」と「豪ドル」が3.1%で並び「ユーロ(2.9%)」の順になり、「円」は6カ月連続で最も売りたい通貨となり、回答割合は前回の48.0%から上昇した。一方、2位の「米ドル」は前回の24.6%からやや低下した。
「円」を売りたい理由については、これまでと同様に「原油高(による貿易赤字拡大)」や「低金利」を挙げる向きが多く、「日銀が利上げしても円安継続」との声や「海外との金利差は縮まらない」などの声が出ていた。「米ドル」を売りたい理由としては「イラン情勢が落ち着けば、信頼を失っているドルが売られそう」との意見が出ていた。そのほか「トランプ氏の言動による米国の信認低下」という指摘もあった。トルコリラを売りたい理由としては「(中東の)地政学リスク」、「高インフレ」、「外貨準備の減少」などが挙がっていた。
問7:2026 年内のドル円について、円安はどの程度まで進む可能性が高いと考えますか。

今回の特別質問として「2026年内のドル円について、円安はどの程度まで進む可能性が高いと考えますか」と尋ねたところ、「161~163円台」が34.3%と最も多かった。続いて「160円台」が26.3%、「164~166円台」が16.6%、「現在の水準がピーク圏で円高方向を見込む」が9.5%だった。以下、「分からない(4.9%)」、「167~169円台(4.4%)」、「170円台以上(4.0%)」の順になった。円安の進行を予想する声が多い点は問6の結果と整合的だろう。ただ、調査期間中の米ドル/円相場が158~159円台で推移していたことを考えると、年内に大幅な円安が進むと見る向きはそれほど多くないようだ。円安が進む可能性は高いものの、大幅な円安は進んでほしくない、との個人投資家の「希望的観測」が滲んだ結果と言えるかもしれない。
問8:米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げは、いつ頃開始されると考えますか。
もう一つの特別質問として「米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げは、いつ頃開始されると考えますか」と尋ねたところ「当面利下げは行われない」が35.0%と最も多かった。次いで「2026年後半」が32.3%、「2026年前半」が13.1%、「2027年以降」が5.3%、「分からない」が14.4%だった。
「当面利下げは行われない」とする見方が最多だった点については、米金利市場の見方と整合的だ。米オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)の織り込みによると、FRBが年内に利下げを行う確率は21日時点で3割強にとどまる。米国とイランの対立によって原油をはじめとするエネルギー価格が高止まりする中、米国のインフレを押し上げる可能性が高まったことから、市場の利下げ観測は後退している。また、調査期間最終日の21日に、順当なら6月に次期FRB議長に就任するウォーシュ氏が、指名公聴会で金利決定について(利下げを好む)トランプ大統領から「約束を求められたことは一度もない」と語ったことも利下げ観測の後退につながったようだ。こうした点が問5において、個人投資家が米ドルを「最も買いたい」通貨に選んだ理由の一つになったと推測される。


株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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