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新年度アノマリーは初夏まで続く?!日経平均株価の傾向と中期戦略【今後の見通し】2026年4月25日

 

日本の株式市場において、4月は新年度のスタートにともない、特有の資金の流れが生まれやすい時期です。この動きは4月単月にとどまらず、5月や6月まで続く一つのサイクルを形成することがあります。いわゆる「新年度アノマリー(経験則)」を軸に、なぜこの時期に資金が動きやすいのか。外為どっとコムのチャートデータから見える傾向や最新のテクニカル分析、地政学リスクへの備え方について、中長期的な視点から解説します。

新年度相場を「4月から6月の連続性」で捉える理由

投資の世界には、特定の時期に決まった動きをしやすい「季節性」が存在します。日本では4月に多くの企業や官公庁が新年度を迎えるため、投資家の心理や資金配分がリセットされるタイミングとなります。

これまで「4月アノマリー」は「4月は株価が上がりやすい」という短期的な視点で語られることが多くありました。しかし、実際のマーケットを観察すると、4月に始まった資金流入やトレンドの形成は、5月の連休明けから6月の配当シーズンまで継続するケースが確認できます。

新年度相場を4月の「限定イベント」としてではなく、春から初夏にかけて数カ月間続く「需給サイクル」として捉えることは、中期的な投資戦略を立てる上で、有効な視点となります。

新年度入り後の「春相場」に季節性が生じる背景

4月から6月にかけて、日本株に追い風が吹きやすい背景として、主に以下のような2つの構造的な要因が考えられます。

1)機関投資家の運用開始とリバランス

4月の新年度入りにともない、年金基金や生命保険会社などの国内機関投資家は、新たな運用予算に基づいた投資を開始します。これは「ニューマネー」と呼ばれ、市場の下支え要因となります。また、前年度の騰落によって崩れた資産構成を整える「リバランス」の動きも、4月から5月にかけて活発化します。

2)配当再投資と決算発表への期待

3月末に権利を得た配当金は、一般的に6月前後に投資家の手元に届きます。この資金が再び株式市場へ戻る「配当再投資」の買い需要は、春相場の後半を支える要因となります。また、5月の決算発表シーズンでは、新年度の業績見通しが示されるため、内容次第では、6月にかけてトレンドが加速する要因となります。

データで確認する「4-6月」の連続性と上昇確率

外為どっとコムのCFD(差金決済取引)データを用いて、直近数年間のパフォーマンスを確認します。2018年9月以降の約8年間のデータから、各月の陽線確率(月足がプラスで終わった割合)を年度順に整理しました。

 

各月の陽線確率表(2018年9月〜現在)

 

※外為どっとコムの日経225CFDチャートデータ(2018年9月〜2026年4月)より算出。CFD月足データが2018年9月からのため、同月より集計。

このデータからは、4月の上昇確率もさることながら、その後の5月と6月も陽線確率が高いことが分かります。直近8年弱のサンプルデータによる傾向ではありますが、4月に始まった流れが5月・6月でさらに明確になるという連続性が示唆されています。4月を起点に6月までの3カ月単位で戦略を立てることに合理性がありそうです。

テクニカル分析による日経225CFDの現在地診断

「4月(に始まる)アノマリー」を数カ月単位で確認するために、週足チャートの形状を見てみます。

●週足:長期トレンドの維持

 

 

株価が25週・75週・200週移動平均線の上に位置する「パーフェクトオーダー」を維持しており、長期的な上昇トレンドの中にあります。ボリンジャーバンド(25週)では+1σラインを回復する動きを見せています。MACDに勢いの鈍化は見られますが、大きな方向性は依然として上向きであり、数カ月単位でトレンドを追える地合いです。

●日足:短期的な上昇シグナルの発生

 

 

日足では、25日移動平均線と75日移動平均線が、ゴールデンクロスの目前であり、株価は25日移動平均線を明確に上抜けています。ボリンジャーバンドの中央線を突破し、+1σから+2σに沿って上昇する「バンドウォーク」の兆しがあります。日足MACDもゼロライン付近でゴールデンクロスを達成しており、短期的な上昇モメンタムが強まっている状態です。

地政学リスクへの備え方と普遍的なリスク管理

今年も統計的な傾向を相場が示している一方で、不透明なニュースによる相場の急変動には備えておかないといけません。

2026年現在、長引くロシア・ウクライナ情勢のみならず、米国・イスラエルのイラン攻撃による中東情勢の緊迫化が、市場の懸念材料となっています。こうした地政学的リスクは、原油価格の変動やリスク回避の円買いを引き起こし、一時的に新年度アノマリーを打ち消す急落を招く可能性があります。

こうしたリスクに対しては、以下のように管理を徹底することが重要です。

ニュースと価格を分けて考える

速報ニュースで相場が急変動したときは、感情的に判断するのではなく、事前に決めたテクニカル上の節目(移動平均線など)を維持しているかどうかで、ポジションの継続を判断します。

逆指値注文(ストップロス)の活用

想定外の相場急変に備えて、エントリー時に必ず損切り価格を設定し、逆指値注文を入れて、損失を許容範囲内に抑えるようにしておきます。

ロット管理

1回の取引で許容できる損失額をあらかじめ決めておき、ポジション量を調整します。アノマリーを過信せず、予測が外れた際の損失額を限定させることが重要です。

春から初夏にかけての段階的な投資戦略

4月から6月までをひとつのサイクルとして捉える場合、以下のようなアプローチが考えられます。

ステップ1:4月【トレンドの確認】

新年度の資金がどの方向に動いているかを見極めます。25日移動平均線の上で安定しているか、テクニカル上の買いサインが有効に機能しているかを確認する時期です。

ステップ2:5月【押し目買いの検討】

統計的に上昇の確率が高い5月は、一時的な調整(押し目)を待ってエントリーを検討する時期です。日足ボリンジャーバンドの中央線付近などを目安に、分割してポジションを構築する手法が有効です。

ステップ3:6月【利益確定と継続の判断】

6月の配当再投資による上昇を確認しつつ、過熱感が出てきた場合には、一部の利益を確定させます。夏場に向けた調整局面を警戒しつつ、残りのポジションでトレンドを追いかけます。

2026年の新年度相場は、4月という「点」ではなく、5月・6月を含む「線」で捉えてみると、より運用パフォーマンスを高める判断が可能になります。

・4〜6月は、需給面での下支えが期待されやすい。
・外為どっとコムのCFDのデータでも、4月以降、5月・6月の陽線確率が高い傾向が確認できた。
・テクニカル面では日足で上昇シグナルが出ている。ただし、地政学リスクへの備えは怠らない。

アノマリーは投資判断のひとつの材料になります。ただ、アノマリーだけを信じるのではなく、テクニカルデータなども活用しながら、リスク管理を行い、新年度の相場にチャレンジするのはどうでしょうか?外為どっとコムが提供するCFD取引は、少額から投資できます。ご自身の投資ルールをしっかりと決めて、無理のない少額投資で新年度アノマリーが本当かどうかを体感してみるのも面白いかもしれません。

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岩田仙吉(いわたせんきち)氏
株式会社タートルズ代表/テクニカルアナリスト
2004年、東京工業大学から一橋大学へ編入学。専門は数理経済学。卒業後、FX会社のシステムトレードプロジェクトのリーダーになり、プラットフォーム開発および自動売買プログラムの開発に従事。その後、金融系ベンチャーの立ち上げに参画。より多くの人に金融のことを知ってほしいと思い金融教育コンテンツの制作に集中するために会社を創業。現在は、ハイリスク・ハイリターンの投資手法ではなく、初心者でも長く続けられるリスクを抑えた投資手法を研究中。
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