
記事の内容
中東情勢や関税リスクが重荷も、米経済の強さを背景に過度な悲観は不要な局面です。 雇用統計やCPIを控え、6,850近辺でのレンジ推移と「押し目買い」戦略を解説します。
中東不安と利下げ期待後退が重なるも、過度な売りは一服
今週の米国SP500株価指数は前週比0.55%安と小幅に下落しています。3日には中東ショックの影響で一時6,712.02まで下げる場面もありましたが、その後は買い戻され、足元は6,850近辺を挟んだ展開が続いています。
相場の重しとなっているのは、米軍とイスラエル軍によるイラン攻撃をきっかけとした中東情勢の緊迫化です。原油輸送の要衝であるホルムズ海峡への懸念から原油価格が上昇し、インフレ再燃への警戒から早期利下げ期待が後退しています。
しかし、市場は過度なパニック状態には陥っていないようです。停戦・協議観測が浮上したことを受けて4日には米国SP500株価指数が反発を見せ、一部セクターは底堅さを発揮しました。もっとも、NY原油先物が81ドル台へ上昇すると上値が抑えられました。来週も複数のリスクに揺さぶられる展開が予想されますが、米ファンダメンタルズの強さが相場を下支えしそうです。
相場を動かす3つの軸
① 中東情勢と原油高リスク
ホルムズ海峡を巡る混乱によるエネルギー供給への警戒が米株の重しになっています。原油価格が高止まりする中、中東のニュース次第では良好な経済指標が出ても上値が重くなる可能性があります。
② 関税の再強化(15%への引き上げ)リスク
米国は一時的な10%のグローバル関税を発動中ですが、近く15%へ引き上げられる可能性があります。原油高と関税引き上げが重なれば、企業のコスト増とインフレの二重の逆風となるため注意が必要です。
③ 雇用とインフレ指標(適温な結果となるか)
米サービス業景況感が好水準で新規失業保険申請件数も低いなど、米景気の土台はしっかりしています。これを踏まえ、3月6日の雇用統計と3月11日のCPIが焦点となります。
テクニカル分析:10日線攻防と「迷い」のローソク足

移動平均線(目先の上値抵抗と下値支持)
足元の10日移動平均線は「6,863」に位置しており、現在値(6,850近辺)のすぐ上で上値を抑える目安となりそうです。ここを上抜いて定着できるかが、短期的な地合い改善の最初の関門と言えます。一方、下値は3日の急落時につけた「6,712.02」が重要な下値支持として意識されそうです。
RSI(相対力指数)は中立的な水準
9日RSIは現在「48付近」で推移しています。これは相場が買われすぎでも売られすぎでもない状態を示唆しています。急落のパニックは収まりつつあり、新たな材料に反応するための力をためている状態と言えそうです。
※数字は弊社レートベース。
ローソク足の形状が示す「市場の迷い」
急落から反発した後、直近のローソク足は実体が小さく上下にヒゲを伴う形状が目立っています。これは売り手と買い手の勢力が拮抗し、市場に迷いが生じているサインと考えられます。今夜の雇用統計や来週のインフレ指標・関税発表といった重要イベントを前に、方向感を見極めようとする姿勢がチャートにも表れています。
想定レンジとシナリオ
メインシナリオ(6,750〜6,950近辺のレンジ推移)
中東情勢のニュースに振らされつつも、米国の堅調な経済指標が支えとなり、6,850を中心に一進一退の推移を想定します。下押しした局面(6,750付近)では押し目買いが入りやすい展開が見込まれます。
上振れシナリオ(10日線上側で定着できたら7,000方向を期待)
条件
- 雇用統計が適温(強すぎず弱すぎず)
- 11日のCPIが落ち着いた結果
- 中東情勢の追加悪化が回避されること
テクニカル
10日線(6,863)を上抜け、RSIが50以上へ上向くことで地合いが改善し、買い戻しを巻き込んで7,000の節目回復を試す流れが期待されます。
下振れシナリオ(6,700割れで一段の調整へ)
条件
- 中東情勢悪化による原油高の長期化
- 関税15%への引き上げが重なること
テクニカル
3日安値6,712.02を終値で明確に割り込むと、ショックが癒えていないとみなされ調整幅が拡大する恐れがあります。
米景気の強さを背景に、下押し局面は押し目拾いを意識
来週の米国SP500株価指数は「原油高・関税・CPI」というリスクが並ぶため神経質な地合いですが、米経済の基礎体力は崩れていないというのが基本的な見方です。
サービス業の強さや失業保険申請の低水準などを踏まえると、過度に悲観的になる必要はないと考えられます。悪材料で6,750付近まで下がった局面があれば、慎重に押し目を拾うスタンスが有効でしょう。テクニカル面でもRSIが48と過熱感がなく、反発の余地を残しています。
ただし、中東情勢と関税の双方が最悪のシナリオとなり、3月3日安値「6,712.02」を明確に下抜けた場合は注意が必要です。その際はショックが消化しきれていないと判断し、早めに損切りを行うなど柔軟な対応が求められます。
注目イベントスケジュール(日本時間)
※米国は3月8日より夏時間へ移行。3/11以降の米指標は1時間前倒し。
- トランプ関税15%への引き上げ観測
- 3/6(金)22:30|米2月雇用統計
- 3/6(金)22:30|米1月小売売上高
- 3/8(日)|米国夏時間入り
- 3/11(水)21:30|米2月CPI発表
- 3/12(木)21:30|米新規失業保険申請件数
- 3/13(金)21:30|米10-12月期GDP改定値
- 3/13(金)23:00|米1月JOLTS求人件数
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
※リアルタイムの価格はこちらから確認できます。
株価指数・商品CFDチャート│はじめてのFXなら外為どっとコム
外為どっとコム「CFDネクスト」の魅力
外為どっとコムのCFDサービス「CFDネクスト」は、ひとつの口座で世界の株価指数や金・銀・原油、米国株などのさまざまな商品に投資ができます。金や銀、天然ガスなどは、ボラティリティが高くなる局面がありリスクがあるとともに収益チャンスとも捉えられます。
取引手数料が無料
取引手数料が無料なので少ない保証金で取引を開始できます。
さらに銘柄によっては最大20倍のレバレッジがかけられるため、少ない保証金で効率よくお取引ができます。
ロスカット手数料は別途発生します。詳しくはこちら
「売り」から入ることもできる
「買い」だけでなく「売り」から入ることも出来るため、相場が下落して価格が下がった際にも利益を出すことができます。
「円」で取引できる
世界の様々な商品も、FXと同様に「日本円」のまま取引することができます。
外為どっとコムの「CFDネクスト」とは
CFD(CFDネクスト)について|はじめてのCFDなら外為どっとコム
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
