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【市場概況】東京為替見通し=ドル円、米10年債利回りの低下で上値が重い展開か

9日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りが4.33%台まで低下したことで、146.25円まで下押しした。ユーロドルは1.1690ドルまで下落した後、米長期金利の低下を受けて1.1720ドル台まで下値を切り上げた。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、米10年債利回りの低下を受けて上値が重い展開が予想される。

 ドル円は、トランプ相互関税の8月1日からの適用、そしてそれまでの交渉余地が発表されたことで、147.18円まで上昇していたものの、伸び悩む展開となっている。5月12日に、ドル円は米中通商協定の合意報道を受けて148.65円まで上昇した後に失速した。6月23日に、ドル円は米軍によるイラン核施設への空爆を受けた有事のドル買いで148.03円まで上昇した後にも失速した。

 ドル円相場の道標ともいえるシカゴIMMの円のネット買い持ちポジションは、4月29日時点の過去最大規模の179212枚から、直近7月1日時点では127338枚に減少している。シカゴIMMが円の買い持ちポジションを手仕舞う目安は200日移動平均線の149円台後半ではないかと思われるが、これまでの所、上値抵抗線として立ちはだかっている。

 今後は、8月1日の交渉期限に向けて、20日の参議院投開票、29-30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)、30-31日の日銀金融政策決定会合などの政治・経済の日程をこなしていくことになる。

 8時50分に発表される6月企業物価指数の予想は前年比+2.9%で5月の同比+3.2%から低下、前月比は-0.2%で5月の同比-0.2%と変わらずと見込まれている。5月の企業物価指数の伸び率は昨年9月以来の低さで、6カ月ぶりに4%台を割り込んだが、6月が予想通りならば、3%台を割り込むことになる。また、5月の輸入物価指数は前年比-10.3%まで低下しており、6月も低下傾向が見込まれている。日本の物価指数の伸び率鈍化は、トランプ関税による景気減速懸念が高まる中で、日銀の利上げ観測を後退させる要因、すなわち、円売り要因となる。

 なお、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙が次期FRB議長候補にハセット米国家経済会議(NEC)委員長が浮上していると報じ、トランプ米大統領は最近2回ほどハセットNEC委員長と米連邦準備理事会(FRB)の金融政策に関して会談したとのことである。ハセットNEC委員長は、トランプ米大統領とともに、FRBに利下げ圧力をかけ続けている人物である。早期に指名された場合、パウエルFRB議長はレームダックとなり、影の第17代FRB議長としてFRBに利下げ圧力をかけることが予想される。



(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ