
今晩の取引では中国を始めとした貿易相手国との合意の行方や、インフレ動向が焦点となりそうだ。関税問題ではベッセント米財務長官が90日間としていた「相互関税」の猶予期間の延長を示唆しているが、トランプ米大統領は1-2週間以内に貿易相手国に合意条件を示した手紙を送るとも語っており、貿易問題をめぐる政権の姿勢に引き続き要注目となる。インフレを巡っては寄り前に発表される5月生産者物価指数(PPI)に注目が集まる。前日の5月消費者物価指数(CPI)に続き、PPIも予想を下回る伸びとなれば安心感が広がりそうだ。このほか、ロサンゼルスなどでの移民政策を巡る抗議活動の経済への影響や、中東の地政学リスクなどにも要警戒となる。
今晩の米経済指標・イベントは5月生産者物価指数(PPI)のほか新規失業保険申請件数など。企業決算は引け後にアドビが発表予定。(執筆:6月12日、14:00)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ