本日のNY為替市場のドル円は、11月米雇用統計のネガティブサプライズに警戒する展開が予想される。
11月雇用統計の予想は、失業率が4.5%、非農業部門雇用者数は前月比5.0万人増との見込み。なお11月のADP全国雇用者数は、前月比3.2万人の減少だった。
もっとも、米政府機関が10月1日から11月12日までの43日間閉鎖されていたため、算出に必要な世帯調査が実施されなかった。正確性に欠くデータで、予想から大幅にぶれる可能性には留意しておきたい。10月の雇用統計の調査対象週は10月12日から18日だったことで調査はされなかった。11月の雇用統計の調査対象週は12日を含む11月9日から15日で、調査期間が延長されたものの調査は不十分だったことが想定される。
人事管理局によると、10月の非農業部門雇用者数は政府職員が14.4万人程度離職したことで、政府部門に大幅なマイナスが生じた。しかしながら11月には、民間企業への再就職によりプラスとなっているもようで、数字が予想しづらいことが報じられている。
パウエルFRB議長は先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で「労働市場は活況を失いやや軟調、下振れリスクがある」と言及。そして、「我々は月6万人程度の過大計上があると考えており、雇用増加が月4万とされても実際にはマイナス2万である可能性がある。ただし誤差は上下1万から2万程度ありうる」とも述べていた。
11月の非農業部門雇用者数が5.0万人増だったとしても、6万人の過大計上が見込まれているのならば、実態はADPのようなマイナスの可能性が高いのかもしれない。ネガティブサプライズを受けたドル売りの可能性に警戒しながら、ポジティブサプライズの場合でも、週末の日銀金融政策決定会合を控えて上値は限定的ではないか。
また、10月米小売売上高(予想:前月比0.1%/自動車を除く前月比0.2%)や12月米製造業PMI速報値(予想:52.0)・サービス部門PMI速報値(予想:54.0)にも注目しておきたい。
今週から年末にかけての注目ポイントは、19日までに公表予定の「エプスタイン文書」、年内に予定されている米連邦最高裁によるトランプ関税の違憲判断の可能性、米財務省による「外国為替報告書」など。それら関連ヘッドラインには警戒が必要だろう。
・想定レンジ上限
ドル円、156.16円(12/11高値)
・想定レンジ下限
ドル円、154.35円(12/5安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
