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「いまさら聞けない トランプ関税の狙い そのメリット・デメリットとは?」まんが!週刊FX 2025年5月15日号

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と~っても忙しい人に、まんがでお届けするFX。
今回おさえておきたいネタはこれだ!

 

関税とは?

米国の関税政策に世界が振り回される今日この頃
今回はそんな関税政策について学ぶのだ!
そもそも、関税とは…
一般的に、国境を越えて入ってくる手数料
つまり、「輸入品にかかる税金」のことなのだ!
たとえば関税が10%で100万円のモノを輸入した場合、その10%にあたる10万円を関税として支払う必要があるのだ!
日本では、日本人の主食であるお米については、米農家を守るという目的もあり、1キロにつき402円の基本関税がかかるのだ
輸入する金額や量、モノによって関税のかけ方が変わったりもするのだ

参照:日本税関 輸入統計品目表(実行関税率表)実行関税率表(2025年4月1日版)

関税にはいくつか種類があり、国が定める関税率のほかにもWTO(世界貿易機関)や二国間協定などによる関税もあり、モノを輸入する国や地域によって税率が変わるのだ!
そんな中、アメリカのトランプ大統領が協定などを一切無視して「すべての国に一律10%の関税を課す!」「さらに国ごとに算出して上乗せ関税も課す!」と発表したのだ
そこから世界中が大混乱に陥ったのだ
今日は関税のメリット・デメリットとトランプ関税との関係を解説するのだ!

なぜ関税を課すの?

「輸入品に関税がかからなければ、海外のモノが安く買える!」と考えもあるのだけど、関税を課すには理由や目的(メリット)があるのだ

①「国内産業の保護」なのだ!
海外から低価格のモノが輸入されると、価格競争が激化して国内企業が疲弊してしまうのだ
関税を課して、輸入価格を上昇させることで、国内の競合製品との価格差を調整して、公平な競争環境を維持するのだ!
海外には自国産業の国際競争力を高めようと、政府が補助金などを出して価格を抑えているモノなどもあるのだ
国内企業をそういった不当な価格競争から守るのだ!
ちなみに、トランプ関税政策はアメリカの製造業を復活させる目的があるのだ
アメリカの多くの企業は中国やメキシコなどのいわゆる低賃金国に生産の拠点を移してきたけど、その結果として、アメリカの製造業の雇用は大幅に減ってしまったのだ
高い関税をかけると、海外からの輸入品が割高になるし、そうすると今まで低コストで生産していたモノをアメリカ国内で生産しようとなる
ようは、アメリカ国内で生産すれば関税はかからないよって方針を明確にすることで、製造業の復活を目指しているのだ
②「税収の増加」なのだ!
関税は国の税収の一部なのだ
関税が増えることで、財政の改善が見込めるのだ
また、財政が改善すれば社会福祉や教育、インフラ整備など、様々な分野の財源として活用することが出来るのだ!
米国は2025年4月に一律10%の基本税率を発動させたのだけど、この影響から米国の4月の関税収入は過去最高の160億ドル(約2兆3700億円)となり、前年同月と比べて90億ドルも増加したのだ
③「貿易交渉や外交戦略に利用」なのだ!下はその実例なのだ

このように関税は経済や財政を支援する手段であるほかにも、外交や通商交渉の材料として使うこともできるのだ!

関税のデメリットとは?

これまで、関税をかけることによるメリットを挙げてきたけれども、デメリットもあるのだ

①「インフレ懸念」なのだ!
さっき、米国の4月の関税収入が過去最高だったと説明したのだ
ただ、関税は輸入する側(主に企業)が支払うのだ!つまり米政府の関税収入は米国の輸入企業が払っているのだ
関税が上がると、輸入企業は値上げをするかどうかの選択を迫られることになるのだ
値上げをしないことを選んだ場合、企業は営業利益が目減りするので、社内の設備投資や人件費等にその影響が出たりして、中長期的には企業の体力を徐々に低下させることにつながる可能性もあるのだ
一方で、関税上昇分の一部でも価格に転嫁して消費者に負担させることも選べるのだ
この場合、消費者物価(インフレ率)が高まることになるのだ!
インフレ率が上昇すると、中央銀行はなかなか利下げをできない、もしくはインフレを抑制するために利上げせざるを得ない状況になる可能性があるのだ
いずれにせよインフレが必要以上に上昇してしまうと国内経済にとっては悪影響なのだ
トランプ大統領は大統領選の時から関税引き上げを主張していて、多くの経済学者が「関税引き上げはインフレを加速させて経済を悪化させる可能性がある」と懸念していたのだ
今はまだ、関税の影響が物価に反映されていないようだけど、今後も関税が物価にどのような影響を及ぼすか注目なのだ
②国際競争力の低下なのだ!
関税は国内産業を保護することが目的の一つとメリットの部分で紹介したのだ
ただ、この保護が強すぎると、輸入品との価格差が大きくなるのだ
そうなると、国内企業は努力をせずとも国内では商品が売れることにはなるのだ
一方で、国外に目を向けると、海外企業はそういった状況を何とかしようと、より安くて良い商品を作るための努力をするのだ
その結果、最終的には保護されていたはずの企業は競争力を失ってしまう可能性があるのだ
そして、③貿易摩擦懸念なのだ!
関税がかかることによって、輸出元の国が自国の企業が不当に不利益を被っていると判断した場合、輸出元企業のある国が報復関税を課すなど貿易摩擦が発生することもあるのだ
貿易摩擦が激化すると、当事国同士の貿易が減少し、両国の経済に悪影響を及ぼす可能性があるのだ!
今回の関税引き上げによって、中国が米国産製品に対して報復関税を課したのだ
それに対して米国が報復をして、最終的には米国は中国に対して145%の関税を課すことになったのだ
5月11日に米中が貿易協議を行い、行き過ぎた課税に関しては一旦取り下げると決まったけれども、世界の2大経済大国の両国の関税合戦の落ち着きどころがどこになるのか、今後も注目なのだ

まとめ

つまり、関税は自国の企業を守ったり、税収を増やすといった面から見ると、必要な制度なのだ!
ただ、同時に自国内のインフレ高騰や貿易摩擦による自国経済の悪化を誘発する可能性を秘めたものでもあるのだ!
トランプ大統領はメリットの方が大きいと見ているようだけど、「自国には」という前提があるため、世界中から嫌がられて米国の信認低下につながっているのだ
メリットとデメリットのバランスを取った関税率を設定することが一番良いのだ!!
 
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