ドル円、155円台を中心に方向感定まらず…対米貿易摩擦懸念によるリスク回避のドル買い・円買い
欧米時間のドル/円予想レンジ:153.600-156.200円
東京市場のドル/円は、155円台を回復する展開。トランプ関税が4日から発動されることを懸念して154.70円台まで円買いが先行しましたが、次第に円以外の通貨に対するドル買いが波及すると一時155.88円前後まで上昇しました。ただ、欧州市場では欧米株価指数が下落したことでリスク回避の円買いに傾き155.00円前後まで押し戻されています。
トランプ米大統領は、カナダ・メキシコに25%の関税、中国に10%の追加関税を明日4日付で発動する大統領令に署名しました。また、欧州連合(EU)にも近いうちに関税を課す方針を示しています。それに対して各国は米国への報復措置を検討しているとのことで、貿易摩擦への懸念が高まっており、為替市場はリスク回避のドル買いと円買いが交錯しやすい地合いとなっています。トランプ関税が実際に発動されるまでに関連報道が出てくるか注目しましょう。なお、今夜は米1月ISM製造業景況指数の発表も予定されています。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、155円を中心に方向感が定まらない展開となっています。10・80日線に挟まれた値動きが続いており終値で抜けた方向に動きが出る可能性があるため注目です。ちなみに足元のレンジは153.70-156.70円程度となっています。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
2/3(月)
23:45 米1月製造業PMI・改定値
24:00☆米1月ISM製造業景況指数
24:00 米12月建設支出
26:30 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
----☆米・加首脳会談
----☆米・メキシコ首脳会談
※☆は特に注目の材料
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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