「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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今日のドル円 テクニカル分析で環境認識(動画の内容 ポイントまとめ)
■本日のドル円の動向
- 10時頃に157円を割り込む場面があったが、日経平均の上昇を受けて円売りが優勢となり、午後には157円40銭台まで上昇。
- その後、アメリカの金利急低下により157円台前半まで下落したが、下げ渋っている。
- 現在は底堅い値動きとなっており、じりじりと持ち直す展開が考えられる。
■テクニカル分析
- 10日移動平均線は角度が切り上がり、底堅さを示しているが、20日移動平均線はやや下向きで勢いが鈍っている。
- 80日移動平均線は上向きで、全体的には上昇基調が続いている。
- 157円70銭と158円の節目がレジスタンスゾーンとして意識される。
- 158円台を突破すれば真空地帯に入り、上昇の勢いが強まる可能性がある。
■トレードの戦略
- イベント待ちの中でも底堅さが意識されているため、押し目買いを狙うのが良い。
- 157円付近がサポートになっているので、157円10銭から157円の間を押し目買いのポイントとして狙う。
- 157円を割り込んだ場合は一旦様子見が必要だが、再び157円台に持ち直してくれば改めて買い場が出てくる可能性がある。
■今週の重要イベント
1. 米5月ISM製造業景況指数(6月3日23時)
- 市場予想は49.6で、前回の49.2から改善が見込まれている。
- 50が経済活動の拡大と縮小の分岐点であり、予想通りの結果であれば底堅い値動きにつながる。
2. その他の重要イベント
- 6月4日:米JOLTS求人件数
- 6月5日:米ADP雇用統計、米ISM非製造業景況指数
- 6月6日:米新規失業保険申請件数
- 6月9日:米雇用統計
- これらのイベントの結果次第では、FRBの利下げ観測が大きく動く可能性があり、ドル円は大相場になることも考えられる。
■今後の見通し
- ドル円は上昇トレンドが継続しており、底堅い値動きが続くと見られる。
- 158円を突破できるかどうかがポイントで、突破した場合は160円を視野に入れる可能性がある。
- ゴールデンウィーク中の値動きを見ると、158円突破後は大きなチャートポイントがないため、上昇の勢いが強まる可能性がある。
総じて、ドル円は上昇基調が継続しており、今週の重要イベント次第では大相場になる可能性がある。押し目買いを中心とした戦略が有効だが、158円を突破した場合は160円も視野に入れつつ、慎重な取引が求められる。
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経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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