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ドル/円、一時155.50円へ上昇…止まらないドル高・円安(NY市場の見通し)2024/5/8

 

ドル/円、一時155.50円へ上昇…止まらないドル高・円安

東京市場のドル/円は、155円台を回復する展開。米長期金利が上昇したことでドル買い・円売りが優勢となり欧州市場では155.45円前後まで強含みました。その後、植田日銀総裁による読売国際経済懇話会での講演内容を受けて円高に振れる場面もありましたが、すぐに持ち直して高値圏での推移が続いています。

<植田日銀総裁(一部内容)>
・基調的な物価上昇率、現時点では2%に向けて高まっていく途上にある
・今後の政策運営で、金利の変化が経済・物価にどのような影響及ぼすか点検していくことになる
・ 大規模な金融緩和からの出口を進めるなかで、国債買入れは減額が適当
・見通しが下振れたり下振れリスク高まれば、現在の緩和的な環境をより長く維持することが求められる
・ 過去と比べると為替の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている
・ 物価見通し上振れたり上振れリスク大きくなったりすれば、金利をより早めに調整していくことが適当になる
・原油高や為替円安、輸入物価起点のコストプッシュ圧力が落ち着くという見通しの前提弱める可能性
・経済・物価見通しやそれを巡るリスク変化すれば、当然金利を動かす理由になる

前週末の米4月雇用統計の結果を受けて、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による年内の利下げが2回になるとの見方が浮上しています。今夜は、複数のFRB高官による講演が控えており、利下げに対してどのような発言があるか注目しましょう。足元のドル/円は、本日高値圏である155円台半ばで推移しています。先週下落幅の半値戻し156.00円水準へ持ち直す展開となるかにも注目です。

ドル/円をテクニカル分析で見ると、3本の移動平均線が上向きとなりRSIが50ライン上で上昇していることから上昇の勢いが強まっていると見れます。 155.00円を突破したことで次の節目である156.00円がターゲットとなりそうです。

ドル円 日足チャート

この後の経済イベント

5/8(水)
23:30 EIA週間原油在庫統計
24:00☆ジェファーソンFRB副議長講演
24:45 コリンズ米ボストン連銀総裁講演
26:00 米10年債入札(420億ドル)
26:00 デコス・スペイン中銀総裁講演
26:30☆クックFRB理事講演
※☆は特に注目の材料

経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

経済指標カレンダー

お知らせ:ドル円、CFD銘柄の解説を月~木の20時ごろからライブ配信

外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、最新の市況解説を行うため、平日月曜から木曜まで20時ごろからライブ配信しています。FX初心者向けにFXやCFDの基本的な説明、また米ドル円を中心にここまでの相場の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。配信の後半では、ドル円の短期見通しや、S&P 500や金(ゴールド)などCFD銘柄のチャート分析も行っています。配信は、YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

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uehara.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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