ドル/円、155円に接近すれば神経質な展開も…日韓で協調介入があり得るとの憶測浮上（NY市場の見通し）2024/4/18

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ドル/円、155円に接近すれば神経質な展開も…日韓で協調介入があり得るとの憶測浮上

東京市場のドル/円は、一時154円を割る展開。G7（主要7カ国）の間で「為替のコミットメントを再確認」したとの神田財務官の発言を受けて一時153.95円前後まで下落しました。しかし、すぐに切り返すと午後には154.30円台へ持ち直しています。

＜野口日銀審議委員＞
・賃金から物価への波及はまだ十分でない
・基調的な物価上昇率もまだ2％に達してはいない
・3月決定への反対、現段階では「マイナス金利下での国債買入れ継続」の方がより適切と考えた
・今後も緩和的な金融政策継続することを通じ、労働需給の適切なバランス保ち続けることが必須
・政策金利調整のペース、他の主要中銀とは比較にならないほどゆっくりとしたものになる
・政策金利の最終到着点、他国対比では高くなるよりも低くなる可能性が高い
・市場機能改善のため、将来のある段階でバランスシート縮小に着手すること望ましい
・追加利上げのタイミング、私自身はかなりゆっくりになるというのがメインシナリオ
・経済状況次第で柔軟に考え方は変えたい＝追加利上げで

＜神田財務官＞
・具体的な水準についてはコメントしない
・G7声明、日本の主張を踏まえて為替のコミットメントを再確認
・為替について鈴木財務相から話をすることはなかった
・為替はG7の議題ではなかったが、財務官レベルで毎日のように意思疎通

前日の日米韓財務相会合にて、円安およびウォン安に関する深刻な懸念を認識したとする共同声明を発表しました。これを受けて市場では、日韓で協調介入があり得るとの憶測も出てきています。また、155円の水準が本邦当局による円買い介入を巡るレッドラインとの見方もあり本日も155円に接近すると神経質な相場展開となりそうです。一方で日米金利差などの観点からドル買い・円売り基調に変化はないと見られ153円台後半では底堅く推移する可能性があります。

3本の移動平均線が強気のパーフェクトオーダーを形成しており上昇基調は継続しています。153円台へ下落する場面もありますが、下ヒゲを伸ばしていることから底堅さがうかがえます。ただ、155円手前では伸び悩んでいます。また、RSIも70ライン上で横ばいとなっており底堅いが上値の重さも感じられる状態になってきました。そのため、メインシナリオとしては154円台を中心としたレンジ推移となると見ています。

ドル円　日足チャート

この後の経済イベント

4/18（木）
21:00　ナーゲル独連銀総裁講演
21:30　米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
21:30☆米新規失業保険申請件数
22:05　ボウマンFRB理事講演
22:15　ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁講演
22:15　ボウマンFRB理事講演
23:00　米3月中古住宅販売件数
24:00　ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
24:00　グリーン英MPC委員講演
25:00　コリンズ米ボストン連銀総裁講演
26:30　センテノ・ポルトガル中銀総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁講演
28:00　ブイチッチ・クロアチア中銀総裁講演
-----　G20財務相・中央銀行総裁会議（～18日）
-----　ユーロ圏臨時首脳会議（～18日）

4/19（金）
06:45　ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
08:30　日本3月消費者物価指数
※☆は特に注目の材料