ドル/円、連日で34年ぶり高値更新…円買い介入への警戒感が高まる
東京市場のドル/円は、底堅い展開。序盤に153円を割る場面もありましたが、すぐに切り返すと午後には153.20円台まで持ち直しました。その後、欧州市場に入ると前日の高値153.32円前後を上抜けて一時153.39円前後まで上値を切り上げ34年ぶりの高値を更新しました。
＜鈴木財務相（円安けん制）＞
・円安、輸入物価上昇で企業や消費者にマイナスの影響ある
・為替相場の動き、過度な変動望ましくない
・財務官と常に連絡取り合っている
・為替、行き過ぎた動きにはあらゆる手段排除せず適切に対応
・（G20）キャピタルフライトについて過去議論したことあり、ドル高について議論あり得る
海外市場でのドル/円は米長期金利の動向が重要となりそうです。NY市場では米4月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値が発表されます。消費者インフレ期待の結果を受けて米長期金利が上昇するようだとドル/円は154円を視野に入れた値動きとなる可能性があります。ただ、その場合は日本政府・日銀による円買い介入への警戒感も一段と上昇することになりそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、足元では153.00円が下値支持となり上昇の勢いを強めている状況です。本日も34年ぶりの高値を更新した事で上昇しやすい環境となっています。目先は153.50円、154.00円といったラウンドナンバー水準を意識しつつ突破すれば勢いづく相場展開が続きそうです。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
4/12（金）
20:00 BOE金融政策予測リポート
20:00 エルダーソンECB専務理事講演
22:00 コリンズ米ボストン連銀総裁講演
23:00☆米4月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値
26:00 シュミッド米カンザスシティ連銀総裁講演
28:30 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁講演
----- JPモルガン1-3月期決算
----- シティグループ1-3月期決算
----- ユーロ圏財務相会合
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ：FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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