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4月5日の米国雇用統計の予想と戦略「6月利下げ期待を抑え込むか?失業率悪化には警戒」2024年4月号-By 外為どっとコム総研

米雇用統計!直前予想&トレード戦略(2024年4月5日(金) 20:00~21:00)

annsinnkannwo

雇用統計・ライブ実践リアルトレード(2024年4月5日(金) 21:00~23:00)

 

更新日時:2024年4月8日 11時40分(データを更新しました)
執筆日時:2024年4月3日 14時15分 
執筆者 :株式会社外為どっとコム総合研究所 小野 直人

4月5日の米国雇用統計の予想と戦略「6月利下げ期待を抑え込むか?失業率悪化には警戒」2024年4月号-By 外為どっとコム総研

はじめに-米利下げの証拠積み上がるか

2024年4月5日(金)、日本時間21時30分に米国で3月分の雇用統計が発表されます。6月利下げが意識されているものの、それを裏付ける証拠の積み上がりは少なく、利下げ織り込み度は60%程度で頭打ちとなっています。今回の結果が利下げ開始への追加データとなるのか注目されます。また、今月から米国が夏時間となるため、発表は日本時間ではこれまでより1時間早い21時30分となりますので発表時刻にも注意が必要です。では振り返りからです。

動画版はこちら

ドル/円見通しズバリ予想、3分早わかり「米3月雇用統計」2024年4月5日発表

前回のおさらい-内容まちまち

・2月NFPは27.5万人増も、失業率・時間給はさえない結果に
・利下げ余地拡大も、確証得られず

3月8日に発表された、米国の2月非農業部門雇用者数(NFP)は市場予想が20.0万人増のところ、27.5万人増と予想を上回りました。しかし、前月比が大きく下方修正(初回35.3万人→22.9万人)されたほか、失業率が3.9%へ悪化。また、時間給の伸びも前月比で0.1%に留まるなど、まちまちでした。米金融当局が年内に利下げに踏み切る余地が広がった感じですが、利下げに踏み切る確固たる証拠も得られませんでした。

図表1.分野別新規雇用者数(千人)出所:米国労働省
NFP表

結果を受けて米ドル/円は瞬間、147.475円付近まで上昇したものの、NFPの下方修正や失業率悪化を受けて146.474円まで下落しました。また、株式市場は雇用統計を受けて買いが先行したものの、エヌビディアが高値から6%超急落すると、投資家心理が圧迫されてダウ平均株価は3日ぶりに反落。68.66ドル安い38722.69ドルで引けました。

図表2.前回発表前後のドル円の動き
USDJPY30分足チャート
米ドル/円 30分足
出所:外為どっとコム「ネオチャート

今回の見どころ-失業率の悪化続くか注目

・失業保険データは雇用拡大ペース鈍化を示唆
・過去のデータの下方修正もあるか
・失業率上昇なら、景気減速懸念も

2月から3月にかけ、失業保険継続受給者数や新規失業保険申請件数が小幅に悪化しています。また、家計調査による雇用者数の増減は3カ月連続でマイナスとなっているほか、求人大手インディードが示すReal-Time Job Posting Dataも低下傾向が続いています。また、企業も徐々に人員整理の動きを強めているとの声も聞かれており、雇用拡大ペース減速を意識させるデータはそれなりに多いです。

図表3.雇用関連指標一覧

データ表

出所:各種調査機関のデータを基に外為どっとコム総研作成
数字は修正値を含む
失業保険申請件数、継続受給者数は雇用統計の調査週のデータ

しかし、住宅建設の回復が続いているほか、消費のリバウンドもあって、米経済は大きく傷んでいるとは言えません。NFPは前月より伸びは鈍化しそうですが、以前から好調な医療教育・政府部門に加えて建設業や小売業の雇用者数増加が支えになって、20万人付近と全体的に底堅いとの判断の域に留まるのではないでしょうか。ただし、家計調査では2月に18.4万人の雇用者減少が報告されていますので、前月と同様に過去のNFPが下方修正される危険はあり、強い数字が出ても素直にマーケットが反応するかは分かりません。
図表4.住宅指標と小売売上高

住宅・小売データ表


また、失業率も重要と考えます。パウエルFRB議長は3月FOMC後の会見で、『現在の景気上昇の中で初めて、失業率が予想外に上昇すれば利下げに踏み切る可能性がある』と表明したかと思えば、その後日には「経済は強い、早急に利下げする必要はない」と語るなど、6月FOMCについて考えが定まっているようには感じられません。今回の米雇用データがパウエル議長自身のどちらの認識を補強するのか注目されます。

ここで注目したいのが、雇用と景気後退の経験則であるサームの法則です。その内容は、直近3カ月の平均失業率から、過去1年で最も低かった失業率を引いた値が0.5%を上回ると、景気後退入りのシグナルになるというものです。これに照らせば、過去1年間で最も低かった失業率は3.4%で、景気後退のシグナルレベルは3.9%となります。そして、今回、この条件に見合うための失業率は4.1%です。つまり、失業率が4.1%を超えてくれば、米国の景気後退が意識されやすくなり、FRBの6月利下げも現実味が増してきそうです。

雇用者数の増加や失業率の低下が示されれば、利上げ時期の後退観測から米ドル上昇、逆に、雇用者数の減少や失業率の悪化が示されれば、6月利下げを織り込み、米ドルが下落することになりそうですが、個人的には、FRBが利下げを急がない姿勢に言質を与えるデータになるのではないかと考えています。

図表5.ドル円チャート
USDJPY日足チャート
米ドル/円 日足
出所:外為どっとコム「ネオチャート

付随データ

図表6.[雇用統計の実績と予想]

年月 非農業雇用者数変化(万人) 失業率(%)
予想値 初回結果 予想値 初回結果
2024年03 20.0 30.3 3.9 3.8
2024年02月 20.0 27.5 3.7 3.9
2024年01月 18.0 35.3 3.8 3.7
2023年12月 17.0 21.6 3.8 3.7
2023年11月 18.0 19.9 3.9 3.7
2023年10月 18.0 15.0 3.8 3.9

 

年月 平均時給/前月比(%) 労働参加率(%)
予想値 初回結果 初回結果
2024年03月 0.3 0.3 62.7
2024年02月 0.3 0.1 62.5
2024年01月 0.3 0.6 62.5
2023年12月 0.3 0.4 62.5
2023年11月 0.3 0.4 62.8
2023年10月 0.3 0.2 62.7

 

◇関連の経済データ実績

年月 ISM製造業雇用指数 ISM非製造業雇用指数
2024年03 47.4 48.5
2024年02 45.9 48.0
2024年01月 47.1 50.5
2023年12月 47.5 43.8
2023年11月 45.8 50.7
2023年10月 46.8 50.2

出所:Bloomberg、外為どっとコム「経済指標カレンダー

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