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【市場概況】東京為替見通し=ドル円、明朝のFOMC声明控えて動意に乏しい展開か

19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、植田日銀総裁の発言「マイナス金利解除後も緩和的な金融環境を維持する」などを受けて150.96円まで上昇した。ユーロ円は164.00円まで上昇。ユーロドルは欧州時間に一時1.0835ドルまで下落後、1.0868ドル付近まで反発した。

 本日のアジア外国為替市場のドル円は、東京市場が休場で閑散取引の中、明朝午前3時に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を控えて動意に乏しい展開が予想される。

 昨日の日銀金融政策決定会合では、2013年4月以来の異次元の量的・質的金融緩和が解除され、実質的に0.10%の利上げが決定された。すなわち、マイナス金利(▲0.10%)とイールドカーブコントロール(YCC)が解除された。
 そして、声明で「現時点の経済・物価見通しを前提にすれば、当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている」と表明した。植田日銀総裁も「マイナス金利解除後も緩和的な金融環境を維持する」と述べており、ドル円は150.96円まで上昇し、日経平均株価は4万円台に乗せている。

 しかし、2006年7月14日の日銀金融政策決定会合で、政策金利がゼロ%から0.25%に引き上げられた時も、声明で「極めて低い金利水準による緩和的な金融環境が当面維持される可能性が高いと判断している」と表明されていた。7カ月後の2007年2月には無担保コール翌日物金利の誘導目標が0.25%前後から0.50%前後に引き上げられた。

 植田日銀総裁は、物価を押し上げる主役が「第1の力」から「第2の力」に徐々にバトンタッチし、賃金と物価の好循環が強まっていく姿をメインシナリオと考えている。
 ドル円が150円台に乗せていることで、円安による輸入物価上昇の価格転嫁による物価上昇圧力「第1の力」への警戒感が高まりつつある。政府としては春闘での昨年を上回る大幅な賃上げと6月の定額減税とあわせて実質賃金をプラスにして消費を活性化させることが狙いであり、円安による輸入物価の再上昇を阻止するためのドル売り・円買い介入には警戒しておきたい。

 本日のFOMCでは、FF金利誘導目標5.25-50%の据え置きは、ほぼ確実視されている。
 注目ポイントは、12月のドット・プロット(金利予測分布図)では年内3回の利下げ(12月中央値4.625%:4.50-75%)だったのが、2回の利下げ(中央値4.875%:4.75%-5.00%)となることが警戒されている。




(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ