外為どっとコム総合研究所の研究員、宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）が、FX初心者の方にも分かりやすいよう、予想の値動きを示し、FX為替予想を行います。
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最新のドル円相場は…年初来高値を更新！
今週のドル/円は、年初来高値を更新する展開となりました。13日に米1月消費者物価指数（CPI）が予想を上回る結果となったことで、米連邦準備制度理事会（FRB）による5月の利下げ観測が後退しました。米長期金利が上昇するとドル/円は150円の大台を突破し一時150.88円前後まで上値を拡大しました。急速な円安の動きを見て14日には複数の政府関係者から円安けん制発言が相次ぎましたが、相場に大きな影響はありませんでした。その後、米1月小売売上高が予想を下回る結果となり149.50円台へ下押しする場面もありましたが、米長期金利の上昇や日経平均株価の堅調推移からドル高・円売りが優勢となり150円台へ持ち直しています。
60分足チャート
ドル円相場をテクニカル分析で確認…34年ぶりの152円台が視野に
ドル/円の週足チャートを見ると、3本の移動平均線が上向きで強気のパーフェクトオーダーとなっており、昨年1月・3月安値を起点とした上昇トレンドラインを下値支持に上昇基調が継続しています。RSIが50ライン上で上向いていることからも足元の上昇の勢いが分かります。また、2022年・2023年の高値（151.90円台）が意識されアセンディングトライアングルを形成しています。足元では150円の大台を突破したことで上値模索の展開となっています。まずは、目先の高値である151.90円台を試す動きとなるかに注目です。仮に突破するようだと次の上値メドは昨年7月安値から11月高値への上昇幅を12月安値へプラスした155円台となりそうです。なお、150円割れとなった場合でも26・13週線を支持に底堅い推移が続きそうです。
週足チャート
ターニングポイント…来週は米長期金利動向がカギとなりそう
ドル/円の月足チャートを見ると、一目均衡表の三役好転が継続する中、150円台で底堅く推移しています。150円台を突破するきっかけとなったのは米1月CPIの結果を受けて市場の米5月利下げ観測が急速に後退したことなどがあげられます。また、24年中の利下げは4回と見られています。昨年12月時点のFRBによる24年中の金利見通しは3回の利下げでした。今後も市場の観測が是正されるようだと米長期金利の上昇に伴いドル高が進む可能性があるため経済指標やFRB高官の発言に注目していきましょう。トレードで重要なことは、トレード出来る環境を持っておくことです。今が買い場と判断してもトレード環境が整っていなければチャンスを逃してしまいます。チャンスは自ら捕まえに行くものと意識して、思い立ったらすぐに注文が出せるように、準備を行っておきましょう。
月足チャート
来週の重要イベント
2/20☆RBA議事録
2/21◎日本1月貿易統計
2/21☆豪10-12月期賃金指数
2/21◎ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
2/21☆FOMC議事録
2/22☆独2月製造業PMI・速報値
2/22☆独2月サービス業PMI・速報値
2/22☆ユーロ圏2月製造業PMI・速報値
2/22☆ユーロ圏2月サービス業PMI・速報値
2/22☆英2月製造業PMI・速報値
2/22☆英2月サービス業PMI・速報値
2/22☆トルコ中銀政策金利
2/22☆米新規失業保険申請件数
2/22◎ジェファーソンFRB副議長講演
2/23◎クックFRB理事講演
2/23◎ウォラーFRB理事講演
☆特に重要 ◎重要
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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