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【見通し】ロンドン為替見通し=英小売指標をまず確認、流動性の薄さには注意

本日のロンドン為替市場では英小売売上高をまずは確認。クリスマス休場ムードが漂うなかで流動性が薄くなってきたこともあり、予想から上下に振れるようであればポンド相場はレンジを広げることになりそうだ。もしそこで動かないようだと、ニューヨーク勢の参入後に発表される11月個人消費支出(PCE)デフレーター/コアデフレーター待ちの雰囲気となってしまうだろう。

 11月英小売売上高の注目ポイントは、自動車含む/除くともに前年比マイナス幅がどの程度まで縮小するか。自動車含むは前回-2.7%から-1.3%に、除くは-2.4%から-1.5%まで改善が見込まれている。英中銀の金融引き締め策により個人ローンや住宅金利も上昇基調を強めているため、個人消費も盛り上がり難い。そういった中でも小売指標が持ち直すようだと、景気減速への懸念も弱まることになりそうだ。

 なお、小売売上高と同時に7-9月期国内総生産(GDP)も発表予定だが、こちらは改定値。遅行指標でもあり、結果に対する相場の反応は鈍そうだ。ただし、予想横ばいの前期比がマイナスに沈むようだと、ポンドにとってのイメージは良くないだろう。

 ポンドドルは昨日、1.26ドル前半まで売り先行もロンドン昼前から切り返し、NY時間には1.27ドル手前までは買い戻された。ポンド円も180円割れでは下げ渋っており、英インフレ指標の下振れでポンドショートにした投機筋がどの程度の水準で買い戻すかが気になるところだ。

 なお本日はクリスマス前ということもあり、ロンドン証券取引所が短縮取引。為替相場は当然オープンしているものの、通常より流動性は悪くなり、売買スプレッドも広めになることが想定される。

想定レンジ上限
・ポンドドル、14日高値1.2794ドル
・ユーロドル、7月27日高値1.1150ドル

想定レンジ下限
・ポンドドル、21日安値1.2612ドル
・ユーロドル、20日安値1.0930ドル


(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ