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FX「パラジウム急騰でランド高。ズマ元大統領がANC離党」南アランド見通し

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総括

FX「パラジウム急騰でランド高。ズマ元大統領がANC離党」南アランド見通し

「通貨10位、株価16位」
「予想レンジ 南アランド円7.3-7.9」

(ポイント)
*先週は南アランドが12月に強い円を差し置いて週間最強
*パラジウムの急騰もランドを支えた
*ズマ元大統領がANCを離脱、来年の選挙は混迷
*11月消費者物価は低下
*10月小売売上は弱い
*電力問題でロシアの協力を受ける
*3Q・GDP、消費者信頼感指数は弱い
*製造業PMI改善、経常赤字縮小
*トレーダーは2024年3月の利下げを予想
*資金の海外流出が進む
*中国と南アの関係は強化されている
*今年は月間最強が4回、最弱が5回とボラタイル
*S&P格付け据え置き
*AGOA結論は
*選挙前で財政支出増加したいが、財政赤字も大きい
*グレイリストには2025年まで残る
*人口は増加、白人は減少
*2024年の選挙では初の連立政権か

*今回が2023年最終号です

(先週は、南アランドが週間最強通貨)
 先週は、南アランドが12月に強い円を差し置いて週間最強通貨となった。月間では円が首位、南アランドが2位。ただ両通貨とも年間では10位争いと弱い。

(パラジウムが23%急騰でランドも上昇)
 先週の南アの躍進は、パラジウムが23%上昇したことが大きい。パラジウムの世界シェアはロシアが首位、南アが2位だが、英国政府がロシアへの新たな経済制裁としてロシア産金属の取引を制限すると発表しロシア産のシェアが高いパラジウムの供給不安の思惑から買いが広がり、産出2位の南アのランドが買われた。

(サプライズ=ズマ元大統領がANC離党)
 週末には、サプライズなニュースが入った。ズマ元大統領は、アフリカ民族会議(ANC)を離党し新たな政党(MK党)を創設すると述べた。ズマ氏は「現在のANCは白人独占資本の代理人であり、ラマポーザのANCが黒人の専門家や知識人に対して宣戦布告した」と述べた。ズマ氏は大統領時代、複数の汚職疑惑があり、ANC内部からの大きな圧力を受けて2018年に辞任し、ラマポーザ氏が大統領に就任した。
ズマ氏は、2021年に法廷侮辱罪で投獄された。彼の投獄は抗議活動と暴動を引き起こし、350人以上が死亡した。
 来年は大統領選挙があるが、元々過半数を割ると見られていた与党ANC、資金力のある野党第一党DA、過激な言動・活動を行うマレマ氏率いるEFF、そしてズマ氏のMKなどの争いとなる。

(11月消費者物価は低下)
 11月消費者物価は前年比5.5%上昇で、10月の5.9%から低下、インフレ目標上限の6.0%からは少し乖離した。燃料価格の下落が物価上昇を抑制した。

11月生産者物価は4.6%上昇、10月の5.8%上昇を下回った。

10月小売売上は前年比2.5%の減少、9月の1%増加を下回った。

(ロシアと友好)
 南アの国営石油会社 PetroSA は、リスクがあるにも関わらず、モッセルベイのガス・トゥ・リキッド燃料精製所を再生するための 37 億ランドの取引の投資パートナーとしてロシアの国有金融会社ガスプロムバンクを選択(米国からの二次制裁あるか)

テクニカル分析(ランド/円)

ボリバン2σ下限から中位へ反発

 日足、ボリバン2σ下限から中位へ反発。雲の下。
12月14日-15日の上昇ラインがサポート。11月16日-12月15日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く、20日線下向き。 
 週足、ボリバン3σ上限から2σ下限へ下落し反発。4週ぶり陽線。雲の上に出る。12月4日週-11日週の上昇ラインがサポート。12月4日週-11日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線下向き。
 月足、11月は長い上ヒゲで陰転。12月も陰線スタートも下げ渋る長い下ヒゲ。5月-6月の上昇ラインがサポート。22年6月-23年11月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線下向き。
年足、今年は円とデッドヒートを繰り返す、先々週陰転も先週は陽転。20年-22年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインが上値抵抗。




喜望峰

ズマ元大統領はロベン島戦士

アパルトヘイト時代、ズマ氏は反アパルトヘイト活動家で、政治犯として収容される「ロベン島」間刑務所で10年間過ごした。

(ロベン島とは)
1948年にアパルトヘイトが法制化されると、抵抗する多くの黒人活動家が政治犯として捕えられ沖合の脱獄し難いロベン島に収監された。マンデラ氏も1964年に逮捕され収監(1982年に島外の刑務所に移監)。このアパルトヘイトには世界中から非難が集まり、1990年ついにマンデラ氏は釈放され、翌年には法律が廃止。1994年に全人種による総選挙が行われ、マンデラ氏が第8代大統領に就任し、全人種の融和を推し進めた。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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