ドル/円、節目の150.00円や年初来高値(150.16円前後)を上値抵抗として意識
東京市場のドル/円は、小幅な値動き。5・10日の仲値公示にかけて一時149.92円前後へとやや強含みましたが、その後は149.80円台を中心に小動きとなりました。本邦政府・日銀による円買い介入への警戒感から伸び悩む展開が続いています。
欧州時間では、米長期金利が上昇したことでドル買いが強まると一時149.93円前後まで持ち直しました。
ドル/円は今夜も節目の150.00円や年初来高値(150.16円前後)を上値抵抗として意識した展開となりそうです。一方で、20日移動平均線などが位置する149円台前半では引き続き押し目買いが入りやすいと考えられます。なお、NY市場終盤にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の挨拶が予定されていますが、米連邦公開市場委員会(FOMC)前のブラックアウト期間中であるため金融政策に関する発言は控えられる公算です。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、アセンディングトライアングルを形成する中で小幅な値動きが続いています。150円の節目や年初来高値(150.16円前後)が上値抵抗と意識される中で、10・20日移動平均線を下値支持に底堅い値動きとなっています。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
10/25(水)
23:00☆米9月新築住宅販売件数
23:30 EIA週間原油在庫統計
26:00☆ラガルドECB総裁講演
26:00 米5年債入札(520億ドル)
29:35☆パウエルFRB議長挨拶
----- メタ・プラットフォームズ7-9月期決算
10/26(木)
07:00☆豪ブロックRBA総裁、ケントRBA総裁補講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
今日の注目トピック
昨日、豪中銀(RBA)のブロック総裁は「インフレ見通しが大幅に上方修正された場合、政策委は追加利上げをためらわない」と発言しました。そうした中で本日発表された豪7-9月期消費者物価指数(CPI)は前年比が+5.4%、トリム平均CPIの前年比は+5.2%と予想(+5.3%、+5.0%)を上回ったことから11月7日のRBA理事会で利上げ再開の可能性が浮上しました。明日の早朝にはブロックRBA総裁の講演が控えています。利上げ再開の可能性を探るうえで注目が集まります。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。