本日これまでのドル円は149円後半の狭いレンジ内でほとんど動意は見られていない。本日のNYタイムでは9月米新築住宅販売件数の発表が控えているが、大きな動意につながる可能性は低く、ドル円は米株・米金利の動向を眺めながら小幅の上下にとどまりそうだ。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言が予定されているが、今週はブラックアウト期間であり、金融政策に関する発言は禁止されている。パウエルFRB議長はブラックアウト期間入り直前の 19 日に追加利上げの必要性を「慎重に」検討していると述べた。
今週、これまでのドル円は23日に150.11円まで上昇と3日以来の150円台に乗せたものの買いは続かず149円台に押し戻され、149円台後半を中心に狭いレンジ内でのこう着相場が続いている。日米金利差拡大を意識したドル高・円安地合いは変わらず、依然として押し目買い意欲が強く底堅さが示されている一方で、日本当局の円買い介入警戒感から150円を意識する動きが継続。この動きは少なくとも来週の日米金融政策会合を通過するまで続きそうだ。金融政策見通しの格差だけではなく、主要国のなかで米経済の底堅さが目立っていることもドルの支援材料となっており、足もとでドルが大きく売り込まれる地合いにはなりにくい。
中東情勢には引き続き注目が必要も、今のところは地域的な広がりは限られ、宗教、民族的な対立にエスカレードしていないこともあり、地政学リスクが一段と強まっていない。ただ、先行き不透明感は高く、楽観視は禁物だ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは節目の150.00円。その上は3日につけた年初来高値150.16円やピポット・レジスタンス2の150.33円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは昨日の安値149.32円や日足一目均衡表・基準線148.74円。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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