読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

FX「政策金利維持で買戻し。さてメキシコは中国に取って代わるのか」メキシコペソ見通し

f:id:okinawa-support:20190828090023p:plain

 

総括

FX「政策金利維持で買戻し。さてメキシコは中国に取って代わるのか」メキシコペソ見通し

予想レンジ 8.2-8.7

(ポイント)
*政策金利は11.25%に据え置き
*メキシコは中国に取って代わるのか?(下記参照)
*貿易赤字縮小、失業率改善
*ただ最近のUAWのストや米国政府閉鎖問題はメキシコに影を落とす
*メキシコの株価も伸び悩む
*ペソ快進撃一服 年初来高値上抜けず
*1ドル17ぺソがペソ上伸を阻む
*財政赤字拡大で金利上昇はペソ高要因となった
*財政赤字拡大は経済成長あってこそ
*メキシコ政府、OECD、フィッチが成長見通しを上方修正
*トランプ大統領が誕生すればメキシコに一波乱あり

(市況、米国の不安もつきまとう)
 ペソの快進撃は一服した。ドル高を防ぐ為の為替ヘッジプログラム制度縮小や米国政治経済への不安(政府機関閉鎖、UAWのストのメキシコへの悪影響)からリスク回避へのペソ売りとなっていた。ただ昨日は中銀が政策金利を11.25%に据え置き、今後も維持することを表明し買戻しが入った。

(メキシコペソ上昇、中銀が金利据え置き)
 メキシコ中銀は4会合連続で政策金利を11.25%に据え置いた。メキシコペソ円は4日ぶりに上昇した。中銀は「ほとんどの国で総合インフレ率は引き続き低下した。それにもかかわらず、依然として高水準にある。ただコアコンポーネントは衰退しにくい傾向を示し続けている」とした。
「経済活動は回復力を示しており、労働市場は引き続き堅調だ。年間総合インフレ率とコアインフレ率は引き続き低下し、9月にはそれぞれ4.44%と5.78%となったが、依然として高水準にある」、また「総合インフレ率を目標の3%に秩序正しく持続的に収束させるためには、基準金利を長期間にわたり現在の水準に維持する必要があると考えている」と述べた。

(9月前半の消費者物価は低下)
 先週発表された9月前半の消費者物価は前年同期比4.44%上昇し、8月末の4.64%から減速した。中銀の目標は上回っており、中銀が政策金利を過去最高の11.25%に据え置く期間がより長期化するとの見方が強まっている。
9月前半の食品とエネルギー価格を除くコアは前年比5.78%上昇。予想は5.76%上昇。
ただロペスオブラドール大統領は、インフレ緩和を踏まえて中銀の対応を評価する一方、「徐々に実現すべきもう一つの課題は成長促進。インフレなき成長が最善のバランスだ」と述べた。

(8月貿易収支 前年同月より赤字が縮小)
 8月貿易赤字は13.77億ドルの赤字、前年同月の57.4億ドルから大幅に減少。輸出は、主に鉱業製品(12.6%増)と自動車工業製品(11%増)など、非石油製品(4.3%増)の出荷が増加したことにより、前年比3.8%増の523.6億ドルとなった。輸入は石油製品の購入減少(37.1%減)により4.3%減の537.4億ドルとなった。

(8月失業率改善、労働市場逼迫)
 8月の失業率は前年同期の3.5%から3.0%に低下し、予想の3.2%を下回った。メキシコの労働市場の逼迫が強まっている。中銀がインフレとの戦いを続ける中で最終金利を長期間維持する余地はある。雇用者数は前年比126万人増の5918万1000人、失業者数は30万8000人減の180万人となった。

(株価は下落傾向、長期金利は)
 ボルサ株価指数は年歩来6.38%高だが、5月頃には14%を超える伸びだった。米国景気への不安、米株の低迷を受けた。長期金利は10.34%、8月末の9.68%から上昇している。

テクニカル分析

6か月ぶりに月足陰線か

 日足、ボリバン2σ下限と雲の上限から反発もただ年初来高値の8.776には届かず下落。
雲中、ボリバン下位。
9月27日-28日の上昇ラインがサポート。9月22日-25日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
 週足、下落、ボリバン中位に近づく。7月24日週-9月11日週の上昇ラインがサポート。8月28日週-9月18日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
 月足、5か月連続陽線、9月は陰転。7月-8月の上昇ラインがサポート。5か月、20か月線上向き。
 年足、22年の長い上ヒゲを上抜く大陽線。14年-22年の下降ラインを上抜く。21年-22年の上昇ラインがサポート。

VAMOS MEXICO

メキシコは中国に取って代わるのか?

 米国と中国の間の経済問題をめぐる摩擦と地政学的な緊張の高まりにより、米国とメキシコ間の貿易と投資の流れが加速している。メキシコは中国とカナダに代わって米国の最大の貿易相手国となった。中国は数十年にわたって世界最大の経済国と貿易関係を強化してきたが、これは中国にとって打撃となった。
 米中貿易戦争が5年目を迎え、依然として勢いを増している中、供給源をメキシコに移転することの利点は非常に重要である。米国は中国からの輸入品3500億ドルに対し7-25%の報復関税を課した。さらに、米国政府は、輸入する車の部品を含め75% を北米で生産することを義務付けている。中国から米国へコンテナを輸送するには少なくとも 3 週間かかりますが、メキシコからはわずか3 日。これにより、生産管理が改善され、人件費が削減される。製造業の平均人件費はメキシコでは比較的低く、中国の月額840ドルと比較して約480ドル。
 米国との貿易関係におけるメキシコの役割は今後も拡大する傾向にある。USMCAは、メキシコ、米国、カナダは、地域経済の統合を促進するため、現在アジアから輸入しているものの25%を北米で生産することを約束した。これはメキシコの国内総生産を2%押し上げる。
 それでも、バイデン大統領は、2月の中国偵察気球撃墜など近年亀裂が拡大しているのを見て、ここ数カ月間、米中関係の改善を目指してきた。ブリンケン国務長官は6月に習近平国家主席と会談、イエレン財務長官も中国を訪問した。ただ亀裂は修復していない。

情報提供元:FX湘南投資グループ
本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたしま す。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。 なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、FX湘南投資グループグならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。