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FX「対ドルで元安、景気減速と米国の中国回避に焦り、株価が冴えない」人民元見通し

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総括

FX「対ドルで元安、景気減速と米国の中国回避に焦り、株価が冴えない」人民元見通し

(通貨9位、株価11位)

予想レンジ 人民元/円19.7-20.2

(ポイント)
*ドル安人民元安、ただ円より強い
*国有銀行がドル売り、当局の元安ペース懸念示す
*景気減速で上海、香港ともに株が冴えない
*急に積極経済外交を行っている(中国回避を避けるため)
*工業部門企業利益は減少、今週はPMI発表
*米国は中国向けのAI用半導体輸出に対する新たな制限か
*李首相は2Qの成長見通しに強気
*金融緩和続く
*物価は低下
*米中対立は貿易縮小に繋がる、5月輸出は減少
*G7サミットでは中国を名指しで批判、中国は猛反発

(ドル安人民元安、ただ円より強い)
 人民元は、弱いとされながら、管理バスケット制度でドルとパラレルに動いている。ドルがやや弱く、元も弱い。ただ円程弱くならないように管理されている。

 株価も弱い。景気減速のみならず、中国の規制強化の不透明さから海外からの投資資金が流出しているのだろう。世界の株が上昇する中、上海総合指数は年初来3.24%高、香港ハンセン指数は3.08%安と冴えない。

(国有銀行がドル売り、当局の元安ペース懸念示す)
 中国の主要国有銀行は6月27、人民元支援のためオフショアのスポット市場でドル売りを行った。当局が最近の人民元下落ペースの鈍化を望んでいることを示唆している。
元は過去2カ月で約4%下落。消費者信頼感と不動産市場の低迷がコロナ禍からの景気回復を圧迫している。市場では「1ドル7.25元の水準が引き続き重要な節目になっている」と見られている。

(慌ただしい積極経済外交は焦りか)
 中国リスク回避の米国主導のニアショアリング政策も中国経済減速に繋がっているのだろう。それを回復するために、最近の中国外交は活発だ。習近平国家主席や外交トップらはブリンケン米国務長官と会談した。習主席は協議の進展を歓迎。双方は関係を安定させ、衝突を回避するよう取り組むことで一致したと発言した。習主席はビル・ゲイツ氏とも面談した。アップルのティム・クックCEO、テスラのイーロン・マスクCEO、スターバックスのナラシンハンCEOらも訪中した。また先週は李強首相は独仏を訪問。首脳外交の他に独仏の経済界とも会談し中国が対外開放を継続することを約束した。
 今週はNZ首相が経済団体を連れて訪中している。米国主導のニアショリング回避のために内外で動き出した中国である。モンゴル首相、ベトナム首相も今週訪中。

(今週の経済指標)
 1-5月の工業部門企業利益は前年比18.8%減少した。新型コロナウイルス禍後の景気回復が失速する中、企業は需要鈍化で利益率が圧迫されている。
 また、今週から来週は政府版、来週は財新の6月PMIが発表される。

(米国は中国向けのAI用半導体輸出に対する新たな制限か)
 米国は中国向けのAI用半導体輸出に対する新たな制限を行うとWSJが報道した。
米半導体大手エヌビディアの株価は報道を受け、6月27日引け後の時間外取引で2%超下落。AMDも約1.5%安となった。WSJによると、米商務省は7月にもエヌビディアを含むメーカーの半導体について新たに対中輸出を制限する見通し。

テクニカル分析(人民元/円)

ボリバン2σ上限で推移

日足、ボリバン2σ上限近辺で推移。6月28日は下ヒゲ長い。6月27日-28日の上昇ラインがサポート。6月27日-28日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向く。
 週足、雲の上に出る。2週連続下ヒゲが長い。2σ上限近い。22年10月17日週-6月19日週の下降ラインが上値抵抗。6月19日週-26日週の上昇ラインがサポート。
 月足、小幅だが右肩上り。ボリバン中位を下抜けず。23年3月-4月の上昇ラインがサポート。22年10月-23年5月の下降ラインが上値抵抗だが上抜くか。
年足、3年連続陽線。23年も陽線スタート。ただ22年は上ヒゲが長い。20年-21年の上昇ラインがサポート。



チーファンラマ

成長見通しに強気、李首相

 李強首相は2Qの経済成長率が1Qを上回るとの見通しを示した。5%前後の今年の成長率目標を達成するとの見通しも表明。内需拡大や市場の活性化、協調的な発展促進、市場開放に向けてより効果的な政策を打ち出す方針を示した。世界経済の強力なけん引役としての機能を引き続き果たすとも述べた。

李首相は「経済・通商問題の人為的な政治問題化に断固反対する」と強調した。その上で、効果的なコミュニケーションと意見交換が極めて重要で、誤解を避けるために各国は対話と意思疎通を強化すべきと発言。全ての問題を解決できる国はないと語り、結束が正しい答えだと訴えた。 また、多少の後退があってもグローバル化は変わらないとし、「時代の流れに従い、コンセンサスをさらに構築し、開かれた世界経済を揺るぎない姿勢で築くべきだ」と語った。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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