ドル円一時138円台後半 米FRB高官発言など受け上昇
22日のドル円は日経平均株価の堅調な推移や米FRB高官の発言などを背景にドル買いが進み、一時138円台後半まで上昇しました。
ドル円は先週末からの下落の流れを引き継ぎ、22日午前には一時137円台半ばまで下値を拡大しましたが、日経平均株価が堅調に推移し約33年ぶりの高値まで上昇したことなどを背景にリスク選好の円売りが強まり、午後には138円台を回復しました。
その後米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁による「(インフレ率を目標の2%に戻すためには)政策金利を6%超にする必要があるかもしれない」との発言や、米セントルイス連銀のブラード総裁の「今年あと2回の利上げを予想している」との発言が伝わりました。これらを受けて今後も米FRBによる利上げが続くとの観測が強まり、円売りドル買いの動きが強まってドル円は138円台後半へと上伸しました。
23時頃には「米国防総省(ペンタゴン)近くで大規模爆発が起こった」との一部報道を受けてリスク回避の円買いドル売りが優勢となり、一時138円を割り込んで下落する場面がありましたが、虚偽の情報であったことが伝わると一転してドルの買い戻しが進みました。
その後は米債務上限問題への警戒感などから神経質な動きとなりながらも、本日午前には先週18日に付けた年初来高値を更新して138円台後半へと上値を伸ばしました。
ドル円続伸なるか 本日米PMIなど発表
22日、ドル円は虚偽の情報の影響で一時的に下落する場面がありながらも、米FRB高官による利上げ継続を示唆する発言を受けてドルを買う動きが強まり、138円台へと上昇しました。
複数のFRB高官が利上げ継続を示唆する発言を行ったことで市場では利上げ停止観測が後退し、6月の次回FOMCで追加の利上げが行われるとの見方が強まっています。ただし米債務上限問題をめぐる懸念が続いており、来月1日にも米国が債務不履行に陥る可能性があるとされる中、問題の進展を見極めたいとの思惑からドル円は神経質な動きが続きそうです。
本日は米5月購買担当者景気指数(PMI、速報値)や米4月新築住宅販売件数などが発表されます。これらが予想を上回る結果となった場合は次回FOMCでの追加利上げ観測がさらに強まってドル円が続伸する展開が予想され、発表後の変動に注意が必要です。
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