ドル円一時136円目前 米FOMCやパウエルFRB議長の会見受け乱高下
14日のドル円は一時円高に振れる場面がありながらもほぼ横ばいで推移した後、本日早朝に米FOMCの政策金利発表とパウエルFRB議長の会見が行われると、来年末時点の政策金利の見通しが大幅に引き上げられたことなどを受けて一時136円目前まで上昇しました。
14日夕方頃までドル円は横ばいで推移し、19時頃には一部メディアが「日銀は来年4月に発足する新体制下で金融政策の点検や検証を実施する可能性がある」と報じたことを受けて一時134円台半ばまで円高に振れる場面もありました。
本日午前4時に米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利を0.50%引き上げることを発表し、来年末時点の政策金利の見通しは前回示された4.6%から5.1%へと大幅に引き上げられました。これを受けて金融引き締めの長期化や日米の金利差拡大が意識され、円売りドル買いの動きが強まってドル円は発表前の134円台後半から一時136円目前まで上昇しました。
その後の会見ではパウエルFRB議長が金融引き締めを当面維持する姿勢を示し、早期の利下げを否定した一方で「政策決定はすべて最新のデータ次第」とも述べ、ドル円は一時134円台後半まで押し戻されるなど乱高下しました。
その後は135円台で推移していたものの、17時にFOMC発表後の高値を上回るとドル買いの動きが広がり、18時時点では136円台後半まで高値を伸ばしています。
ドル円FOMCでも方向感出ず 当面揉み合いが継続か
今回の米FOMCでは市場の予想通り、政策金利を0.50%引き上げることが発表されました。今年3月に米FRBが利上げを開始して以来初めて利上げ幅が縮小されることとなりましたが、来年末の政策金利の見通しは大幅に引き上げられ、利上げの長期化も意識される結果となりました。
ドル円相場では年内最後の重要イベントとして注目されていたFOMCを受けても明確な方向感が出ず、12月に入り市場の流動性が低下する中、今後も当面大きな方向感は出づらい展開が予想されます。
本日はまもなく欧州中央銀行(ECB)の政策金利や米11月小売売上高が発表されます。大きな動きにつながる可能性は低く相場の反応は限定的になると見られますが、流動性が低い中、発表直後の一時的な変動には注意が必要となりそうです。
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