ドル円一時137円台に 米卸売物価指数(PPI)鈍化を受け急落
15日のドル円は、昼過ぎに140円台をつけた後ドル売りに転じ、夜には米10月卸売物価指数(PPI)の発表を受けて137.67円台まで急落するなど、荒い値動きとなりました。
日本時間の昨夜22時半頃に発表された米10月卸売物価指数(PPI)の伸びは前年同月比で鈍化しており、市場予想も下回りました。先週の消費者物価指数(CPI)に続いてPPIも鈍化したことを受けてアメリカのインフレ緩和と利上げペースの減速が意識され、ドル売り円買いの動きが強まってドル円は一時1ドル=137.67円台まで下落しました。
しかしその後ドルを買い戻す動きが優勢となり、すぐに1ドル=139円台半ばまで上昇するなど、荒い値動きとなりました。
米利上げペース減速の観測広がる 今夜発表の米小売売上高に要注目
消費者物価指数(CPI)に続く卸売物価指数(PPI)の鈍化を受けて、市場ではアメリカのインフレが緩和しつつあり、利上げペースが減速されるとの見方が広がっています。
本日22時半には米10月小売売上高が発表されます。小売売上高はアメリカ国内の小売業者の売上高を集計したもので、アメリカでは個人消費がGDPの大部分を占めることから、FRBの金融政策にも影響を与える指標として注目されています。
また、23時過ぎにイギリスの中央銀行にあたるBOEの総裁による講演や、17日午前2時からは欧州中央銀行(ECB)総裁の講演も予定されており、発言内容によってはドル円相場にも影響が出る可能性があります。