執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也
カナダドル/円(4時間足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
直近1週間のポイント
・円安主導でカナダドル高
・14年ぶり1カナダドル=110円台へ
・BOC利上げ後は上が幅縮小
足元のカナダドル/円は14年ぶりに110円台へ上昇
カナダドル/円も円安主導で上昇。
米8月ISM非製造業景況指数の好結果などからドル/円が143円台に上伸した6日には、7月に付けた年初来高値を上抜けて108円台へと上昇しました。
7日も円安の流れが続く中、カナダ中銀(BOC)の政策金利発表を前に110.11円前後まで上値を伸ばして2008年以来の高値を付けました。
なお、BOCはこの日、大方の予想通りに政策金利を2.50%から3.25%へと75bp引き上げると発表。
さらなる利上げにも前向きな姿勢を示しましたが、同時に今後は利上げペースを落とす可能性も示唆しました。
BOCの利上げ発表後は、原油相場の下落もあって上げ幅を縮小しましたが、それでも109円台半ばで下げ渋っており、高値圏で底堅く推移しています。
注目ポイントはカナダ8月雇用統計
カナダでは9日に8月雇用統計が発表されます。
BOCは、経済を減速させることで5%に達したインフレ率を目標の2%に押し下げるために利上げを続けています。
そうした中で、雇用の伸びがBOCの狙い通りに減速していれば、市場では利上げペース鈍化観測が強まりそうです。
市場予想によると、新規雇用者数が前月比1.50万人増、失業率は5.0%に上昇(前回4.9%)する見通しです。
一方で、この市場予想より良好な雇用統計となればBOCが10月も大幅利上げを継続するとの見方が広がるでしょう。
カナダドル/円が、7日に付けた14年ぶり高値の110.11円前後を超えられるかについても、この8月雇用統計がポイントになりそうです。
来週までのカナダドル/円の見通し
予想レンジ
107.500~112.500円
基調
方向感模索
来週までの注目ポイント
☆9/9 カナダ8月雇用統計
・主要国株価 国際商品価格
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