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FX「新資本規制導入の効果薄れる、貿易赤字益々拡大、インフレ益々高騰」トルコリラ見通し

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総括

FX「新資本規制導入の効果薄れる、貿易赤字益々拡大、インフレ益々高騰」トルコリラ見通し

(通貨最下位、株価首位)
予想レンジ トルコリラ/円 7.6-8.6

(ポイント)
*新資本規制の効果薄れリラはじり安
*6月消費者物価は78.62%へ
*6月の製造業PMIや経済信頼感指数が悪化
*貿易赤字は拡大
*スウェーデンとフィンランドのNATOへの加盟を支持
*今週は経常収支の発表あり
*外貨預金の取引制限策を打ち出しリラが一時急騰
*トルコは国内リラ預金より外貨預金が多い国(日本と逆)
*ロシアへの経済制裁に加わらない
*エルドアン大統領の支持率が上昇(NATO問題で)
*トルコの不満はEUに入れずNATOに利用されていることか
*住宅価格上昇はロシア人の住宅購入によるもの
*観光収入は増える
*S&Pは格下げを実施
*トルコ実業界はリラの対ドルレートを9から14の間で推移することを望む

(新資本規制の効果薄れリラはじり安)
 6月27日にトルコ銀行規制当局が外貨預金の増加を防ぐ為の資本規制を打ち出したことでリラは一時8.27まで買われたがその後はじり安推移し、効果が薄れてきた。経済指標の悪化もリラを下落させた。

(まだ止まらない高インフレ)
6月の消費者物価上昇率は前年比78.62%と、1989年9月以来24年ぶりの高水準となった。
ウクライナ戦争、コモディティー価格急騰、昨年12月以来のリラ安が背景。予想の78.35%をやや上回った。前月比では4.95%。予想は5.38%だった。
輸送価格が123.37%上昇、食品・非アルコール価格が93.93%上昇。
6月の生産者物価上昇率は前月比6.77%、前年比138.31%。
高インフレに見舞われていた98年のインフレ率は80.4%だった。

(弱い経済指標)
6月の製造業PMIは48.1と、5月の49.2から低下した。需要低迷で生産が減少した。需要を取り巻く環境は厳しく、生産と購買活動が縮小した。また6月経済信頼感指数は93.6で5月の96.7から低下した。

(拡大する貿易赤字)
5月の貿易収支は106.1億ドルの赤字で、2013年からの統計で最大の赤字となった。前年同月の41.6億ドルの赤字の倍以上となった。輸出は前年比153%増の189.9億ドル、輸入は43.5%増の295.9億ドルとなった。
エネルギー価格やその他の商品が急騰し、トルコの輸入コストは上昇している。年初来では1-5月で432億ドルの赤字となり2021年の同時期から136パーセント拡大している。また6月の貿易収支速報は82億ドルの赤字(輸出234億ドル、輸入316億ドル)となっている。

(外交)
さて外交では、スウェーデンとフィンランドのNATOへの加盟の支持に回ったエルドアン大統領は、「約束が守られなければ両国は加盟できない」と述べ、北欧2か国を改めてけん制した。

(今週の指標)
今週は5月経常収支の発表がある。経常収支の赤字はさらに拡大(32億ドルの赤字)しそうだ。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

急騰後はジリ安で雲の下

 日足、ボリバン2σ下限から急反発し一時3σ上限を上抜き、一時雲の上にも出るもその後はじり安。6月17日-23日の上昇ラインがサポート。6月27日-30日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き、20日線上向き。
 週足、ボリバン2σ下限から小反発も6月27日週は上ヒゲが長い。
5月9日週-6月27日週の下降ラインが上値抵抗。6月13日週-20日週の上昇ラインがサポート。
 月足、3月、4月の底堅さも5月は維持できなかった。3月-4月の上昇ラインを下抜く。21年11月-22年5月の下降ラインを上抜けるかどうか。
年足、7年連続陰線。22年は一時寄り引き同時に近づいたが、また円に引き離される。18年-21年の下降ラインが上値抵抗。

 

メルハバ

①米、F16売却容認も、トルコと首脳会談 ②トルコしたたか

①バイデン米大統領とトルコのエルドアン大統領は6月29日、マドリードでの北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に合わせ、会談した。バイデン氏は、北欧のスウェーデンとフィンランドのNATO加盟賛成に転じたトルコの決定について「加盟へと導く道を開いた」と称賛した。これを受けて、米国はトルコが求めるF16戦闘機の売却に動く可能性がある。

②ロシアから撤退し欧米企業が残した事業をトルコの企業が買収を始めている。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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