米小売売上高、４月ガソリン高で強めの指標も景気の先行き懸念
【米小売売上高（前月比）】
発表時間：５月17日 日本時間21時30分
市場予想：総合；+0.9％、除自動車：+0.4％
前回結果：総合；+0.5％、除自動車；+1.1％
百貨店やスパーなどの小売・サービス業の月間売上高についてのサンプル調査をベースに集計したもの。FRBが金融政策上、注目する個人消費支出は月末に発表されるが、その先行指標としての注目度も高い。
米国ではインフレ抑制が最大の課題となるなか、FRBは淡々と中立金利へ向けて利上げを行なう姿勢を示しています。こうしたムードを受けて、市場には景気の回復鈍化への警戒心が高まっています。GDPの約7割を占める個人消費動向は、夏以降の利上げスピードに影響を及ぼす可能性があり、注目されます。
【ガソリン価格上昇で、売上高は見かけ上増加か】
3月はガソリン価格の上昇などが売上高を押し上げ、大きな伸びとなりました。4月の全米のガソリン平均販売価格は、過去最高だったその3月を更新しています。ですので、諸条件に大きな変化がなかったら、売上高が膨らむとみるのが妥当な線と言えます。
こうした見方に反して、消費減速が確認されれば米国のスタグフレーションへの意識が強まりそうです。一方で、米経済の底堅さが示されれば、足元の景気後退への不安が和らぐでしょう。
【結果と予想反応】
・0.7％以上なら、発表前のレベルから0.3円程度上昇
・0.3～0.6％なら、発表前のレベルを挟んで上下に各々0.2円程度で振幅
・0.2％以下なら、発表前のレベルから0.3円超下落
と予想してます。
ちなみに、直近の指標結果と反応は以下の通りです。これまで小売売上高への反応は限定的で、入れ込み過ぎは危険ですが、昨日の弱いNY連銀景気指数の後ですので、投資家センチメントが敏感に反応する可能性もあり、注意は必要です。
【ドル/円 4時間足-上 日足-下】
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