FX/為替「いまさら聞けない！ロシアとウクライナの複雑な関係」まんが！週刊FX 2022年3月18日号

と～っても忙しい人に、まんがでお届けするＦＸ。
今回おさえておきたいネタはこれだ！

小俣（おまた）さん、こんにちはなのだ～
ここ最近、ロシアとウクライナ関連のニュースで外国為替市場などマーケットが大きく動揺しているのだ

そうですね
原油などのエネルギーも供給が困難になるという思惑から高騰していますし、株価も乱高下したりと不安定な状態が続いていますね

外為どっとコム総研さんが、たくさん為替相場の見通し情報を配信しているから、見てくれている人は有事（戦争などの非常事態）の時には米ドルが買われやすいといった具合に、為替相場への影響はわかっているとは思うのだ！

ただ、なぜロシアがウクライナに軍事侵攻したのか？気になっている人も多いはずなのだ！

たしかに、なぜロシアとウクライナの関係が悪化したのか、その経緯を知らない方は多いのかもしれませんね

それならベレーちゃんに任せて欲しいのだ！
今日は皆さんにどうして両国の関係がこじれてしまったのかをお話するのだ
ロシアとウクライナの対立問題は一筋縄ではいかないけど、なるべくわかりやすいようにポイントを押さえて説明するのだ

よろしくお願いします！

では、早速だけど歴史をさかのぼるところからスタートするのだ
小俣さんは第二次世界大戦が起きた背景は知っている？

ナチス・ドイツ（現：ドイツ）によるポーランド侵攻をきっかけに始まったんだけど、多くの国を巻き込んだ人類史上最大規模の戦争と言われているのだ
その第二次世界大戦の時に、最終的にドイツを倒し、世界をナチスの魔の手から救ったのが、今は無きソビエト連邦（ソ連）という「国」なのだ！

それなら知っています
あと、たしか1991年にソ連が崩壊するまで、ロシアもウクライナもソ連を構成する15の共和国の1つだったと記憶しています

あっ・・・ソ連の崩壊によって、ロシアとウクライナはここで関係が悪化したんでしたっけ？

まだまだ！この時点では良好な関係を望む住民が多かったのだ

さて、話をもとに戻して・・・第二次世界戦争中は同じ連合国だったアメリカとソ連なんだけど、今度はドイツを巡って対立するようになり、その対立（東西冷戦時代）はなんと半世紀近くも続いたのだ

東西冷戦時代とは？

• 東側に位置するソ連を中心とした社会主義諸国と、西側に位置する米国を中心とした資本主義諸国の東西の2つの体制が、戦争に相当するほど一触即発のにらみ合いを続けていた

ドイツが核爆弾やミサイルの開発を進めていたことで、アメリカやソビエトはドイツの科学者を国に連れ帰り、兵器の開発を進めたと聞いた事があります

そう、冷戦時代は兵器開発競争の時代でもあったのだ

そして、双方が互いに開発を進めていた核兵器への恐怖もあり、アメリカは西ヨーロッパ諸国と北大西洋条約機構（NATO）を結成、これに対抗してソビエトは東ヨーロッパ諸国とワルシャワ条約機構という軍事同盟をつくったのだ！

2つの軍事同盟が結成

ざっくり同盟の機能を説明すると、加盟国が攻撃されたら、攻撃されていない国も一緒に協力して攻撃された国を守ることを約束するというものなのだ
これを難しい言葉だと集団的自衛権を行使すると言うんだけど、参考までに現在のNATOの概要を載せておくのだ！

北大西洋条約機構（NATO）の概要

ただ、1991年にソ連の崩壊で冷戦は終結しています
それによりワルシャワ条約機構は消滅しましたが、NATOは今も存在していますね

たしかに、冷戦終了後にNATOは存在意義を問われる時期もあったけど、その後は周辺地域の紛争抑止や危機管理、対テロ対策を実施する枠組みへと役割を変えながら加盟国は拡大していったのだ～

そうなんですね！
ちなみに現在、加盟国は何カ国でしょうか？

NATO創設時点では12カ国だったけど、もとはワルシャワ条約機構に加盟していた国もほとんどがNATOに入り、今は30カ国にまで拡大しているのだ

北大西洋条約機構（NATO）加盟国

色がついた個所が加盟国ですよね？どんどん東の方に拡大しています
でも、同じワルシャワ条約機構だった国がどんどんNATOに入るのを見ていたロシアは複雑な心境でしょうね

しかも、かつてソ連の一部で、兄弟国とも呼ばれたウクライナまでもNATOに加盟したいと意思表明したから、「裏切られた」という気持ちもあるのではと言われているのだ

ロシアはウクライナに対して特に思い入れもあるようで以前からウクライナがNATOに入ろうとする動きに反発していたのだ！

でも、どうして反対するのでしょう？

理由は色々考えられるけど、上の地図からも解るようにウクライナは地理的にロシアとヨーロッパの両方に国境が接しているでしょ
だからロシアにしてみればウクライナまでNATOに加盟するとロシアに欧米諸国が攻め込んでくる可能性があると懸念しているのだ

つまり、ロシアにとってウクライナは安全保障上きわめて重要な最後の砦になっているといっても言い過ぎではないのだ！
両国の関係がこじれた大きな原因のひとつは、このNATO加盟をめぐる対立にあるのだ

ロシアがウクライナのNATO入りに反対なのかはわかりました

ただ、NATO側は加盟申請について常に門戸は開かれているつまり、いつでもウェルカムと言っていると思うのですが、なぜウクライナのNATO入りが実現していないのでしょうか？

ロシアを刺激したくなかったため、NATO側も慎重になっていたということなのだ

そのような複雑な問題が解決しないままだったんですね

2014年のロシアがウクライナ南部のクリミア半島を併合してからは両国関係がさらに悪化！
そもそも領有権はウクライナだったんだけど、クリミア半島は黒海へのルートであり、国際政治上・地政学上にも重要な拠点だからロシアが獲得を狙ったのだ！

当時大きく報道されましたね

当然ウクライナは反発したけどロシアが軍隊を派遣して併合に乗り出したのだ
もちろん、それは国際社会からも非難されてロシアは経済制裁を受けたのだ！
だけどロシアの圧倒的な軍事力を前にクリミア半島を奪還することは困難で、実際のところ時間の経過とともにロシア領と化している状況にあるのだ

そして今回（2022年）のウクライナ侵攻につながる、ということですね

これが全てではないけれど、皆さんも今日の話を聞いてロシアとウクライナの複雑な関係、解決が困難な状況が少しだけ理解できたと思うのだ！
いまも、ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いていて、目を離せない状況にあるのだ・・・
とても胸が痛むけど、小俣さんの役目は世界経済や金融市場をわかりやすく伝えることだと思うから、情報を今後もしっかりと届けて欲しいのだ！

皆さんに有益な情報をお届けできるよう頑張ります
ベレーちゃん今日はどうもありがとう！

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