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ペソはテーパリングと原油安でも意外としっかり。政策金利は連続利上げ

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総括

ペソはテーパリングと原油安でも意外としっかり。政策金利は連続利上げ

(通貨6位、株価3位)

予想レンジ 5.2-5.7

 (ポイント) 
*政策金利は3-2で引き上げられた。0.25%の引き上げで4.5%へ
*インフレは5.81%で目標の3%を上回る
*年末インフレ見通しも引き上げ
*秋にバイデン米大統領をメキシコへ招待する予定
*メキシコ株価指数は堅調で年初来16.44%高(8月12日)
*2Q・GDPは前年同期比19.7%増
*70ドル台を割る原油安はペソ売り要因
*6月海外からの送金額、前年比25%増
*IMFは成長見通し引き上げ
*ペメックス格下げ
*コロナ感染者数は増加
*中銀は年内にあと2回の利上げを実施すると予想されている
*経済は3Qまでに新型コロナウイルス禍前の水準に回復する見込み
*外需は強いが内需は弱い
*対米貿易依存度が頗る高い
*2021年春以降、米国からの旅行者が激増している

(ペソはテーパリングと原油安でも意外としっかり)
米雇用統計改善でFRB当局からもテーパリングを示唆することが多くなり、さらに原油安の追い打ちもあったがペソは急落することなくしっかりしている。7月20日のボリバン3σ下限から反発し、8月11日に漸く2σ上限に到達した。
7月6日に76.98まで上昇した原油価格(WTI)はOPECの増産合意やデルタ株感染拡大による景気減速見通しで70ドル台を割り込み68ドル台で推移している。産油国ペキシコにとっては悪材料だ。
ペソを支えるものは、やはり米国経済の成長だ。米国の膨大な景気対策でメキシコはある意味米国の州のような経済的メリットを受けている。米主要産業の下請け的地位にある。さらには、米国滞在のメキシコ人労働者による6月の送金額が40億ドル超えで4か月連続で前年比同月増加となった。6月は25%増。21年前半は236.1億ドルで前年同期比で22.4%増となりペソを支えた。この黒字はメキシコの貿易黒字を上回っている。

(政策金利は3-2で引き上げ)
 昨日は政策金利が0.25%引き上げられ4.5%となった。現在のインフレ率が5.81%で目標の3%を大きく上回っていることにある。ただし決定は3対2で据え置き派が2名いた。コロナ感染拡大での国内景気失速を懸念した。
 中銀は年末のインフレ見通しを4.8%から5.7%へ引き上げた。また民間予測では政策金利が22年1Qに5.5%となるとするところも出てきている。

(SDRを債務返済に使えるか)
 ロペスオブラドール大統領は、IMFから割り当てられる資金を活用して債務を返済する可能性があると述べた。ただ、中央銀行はこの考えを否定した。
IMFは8月2日、準備資産である特別引出権(SDR)6500億ドル相当の新規配分が総務会に承認され、23日に発効すると発表した。ロペスオブラドール大統領は、メキシコはIMFから約120億ドル相当を受け取る見通しだと述べた。一方、メキシコ中銀のエスキベル委員は「SDRは通貨ではなく、国際準備資産だ。メキシコの法律では、国際準備資産を債務返済に充てることはできない」と述べ、大統領の案に水を差した。
 IMFのSDRは出資比率に応じて全加盟国190カ国に配分される。メキシコを含む20カ国・地域(G20)への配分が大部分を占める。

(バイデン大統領を招待 9月下旬)
 ロペスオブラドール大統領は、バイデン米大統領が9月下旬にメキシコを訪問するよう招待したと明らかにした。

(米・メキシコ閣僚ら会談、移民対策での協力拡大巡り)
 米国のマヨルカス国土安全保障長官はメキシコのエブラルド外相と会談し、移民対策における2国間協力の拡大について協議した。
メキシコ外務省は「代表団は、移民や難民申請者の人権を尊重した上で、秩序があり安全で規則的な移民の流れを図るための協力拡大で合意した」と説明した。
エブラルド外相は協議後、米国との関係は「非常に順調」で、会談は「生産的」だったとした。
 エブラルド外相によると、米国側は米モデルナのコロナワクチン350万回分と英アストラゼネカのコロナワクチン最大500万回分をメキシコに送ることで合意した。
米国によるメキシコからの不要不急の陸路入国禁止措置は8月21日に期限を迎えるが、エブラルド氏は同日までの国境再開は見込んでおらず、さらに時間がかかるだろうと述べた。ロペスオブラドール氏は、ハリス氏とは国境再開の必要性について見解が一致したが、具体的な時期の見通しは米側から示されなかったと述べた。

テクニカル分析

漸く2σ上限に到達

 日足、7月20日のボリバン3σ下限から反発し、漸く2σ上限に到達。7月2日-8月12日の下降ラインが上値抵抗。8月9日-11日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。20日線も上向く。雲の上。
 週足、ボリバン2σ上限近くから下落し一時中位を割り込むも再び上抜く。7月19日週-8月2日週の上昇ラインがサポート。
 月足、雲下での推移が長い(2016年1月以来)。ボリバン中位は上に抜ける。20年2月-21年7月の下降ラインが上値抵抗。21年3月-6月の上昇ラインがサポート。
 年足、陽転。15年-20年の下降ラインを上抜く。

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VAMOS MEXICO

メキシコの貧困率、人口の約半分に上昇

 昨年末時点における同国の貧困率が約44%に達していたことが分かった。新型コロナウイルス感染流行に伴う大幅な財政削減と企業閉鎖、レイオフによる経済低迷が事態を悪化させたという。公式基準が定める貧困以下のレベルに陥った人々は、ロペスオブラドール大統領が就任した2018年末から380万人増加し、2020年には総計で5600万人に達した。
 新型コロナによる衛生上の非常事態は、あらゆる側面で社会発展に向けた政策の課題を深刻化させた。特に、所得、医療、教育、メキシコ国民の食糧事情の課題が深刻となった。
 メキシコでは、貧困の所得水準は地方で月収111ドル前後、都市部で170ドル前後。極貧の所得水準は基本的に必要な食糧の購入が困難なレベルで、地方では月収63ドル以下、都市部では88ドル以下と規定されている。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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