ロックバンドのギタリストとしてメジャーデビューを目指し、日本中のライブハウスで演奏を続ける日々を送るも、子どもの頃からの夢は果たせぬままに音楽活動から引退、故郷に戻って起業し、稼いだお金でFXを始めた平井聡士さん。得意技を極め、これまでに築き上げてきた「FX哲学」で高成績を残している。最近、そのノウハウやFXトレードのヒントを動画で発信するYouTuberとしての活動を始めた。2021年3月にはチャンネル登録者数が3000人を超え、熱心な視聴者からのコメントを励みに、日々トレードと動画発信に励んでいる。FXの情報発信をすると決めた一念は「めっちゃ頑張ってる人は成功しても良い」と考えるから。平井さんにその思いをうかがった。
(この記事は2021年4月1日に掲載した記事名『FX YouTuber平井聡士氏「頑張っている人に成功してもらいたい。学びの場として動画を発信する」トップトレーダーに聞く!(前編)』を一部修正したものです)
平井聡士さん プロフィール
年齢性別 :40代男性
職業 :FXトレーダー
通貨 :ドル/円、ユーロ/ドル
趣味 :FX、音楽
▼目次
1.音響設計会社のサラリーマンからバンドマンに
2.バンド時代に培った人脈を駆使して起業
3.余剰資金300万円で暗号資産にチャレンジ
4.レバレッジの魅力にひかれてFX一本に
5.成功している人を徹底分析
6.“イケる”の転機は記録から
7.取引画面を録画する
8.ファクターを絞れ
9.得意技を磨くのはFXスクール師匠の教え
音響設計会社のサラリーマンからバンドマンに
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編集部: - FXに出合うまでの経歴から教えてください。
平井氏:- 大学卒業後、新卒で音響設計会社に入り、2年間、サラリーマンとして働きました。音楽が大好きで中学生のときからバンド組んで、ギターを弾いていました。サラリーマンになってからも、ライブハウスで演奏していたのですが、ある音楽事務所から「CDデビューしないか」と誘われ、思い切ってサラリーマンを辞めてプロの道を選びました。
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編集部: - ええっ!せっかく入った会社を辞めちゃったんですか?
平井氏:- はい、ただ、いきなり「メジャーデビュー」できたわけではなくて、まずはインディーズデビューだったんですが、そこから30歳になるまで、もう全国ツアーをひたすら回りました。全国のライブハウスで演奏しました。一生懸命にやりましたが、音楽だけで食べられるほど、残念ながらバンドは売れませんでした。
バンド時代に培った人脈を駆使して起業
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編集部: - それでもプロミュージシャンとして、7年くらいバンド活動をされていたことになりますね。
平井氏:- そうですね。アルバイトはしていましたが、残念ながらプロになることは挫折してしまいました。しかし、この間に、たくさん人脈をつくることができました。当時、私にとって唯一の武器は人脈でした。長いバンド活動で残ったものは人脈しかなかったと言えます。音楽活動を引退し、お金を稼ぐ方法を模索したときに、中古車販売がいいんじゃないかって思ったんです。「車屋さん」って、最初のころは、お客さまのほとんどが、自分の友だちや知り合いなんです。間違いなく、僕のこの人脈は特別だった。そこで、ずぶの素人でしたが、中古車販売会社を起業することにしました。
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編集部: - 会社はうまくいきましたか?
平井氏:- ちょうど中古車販売業界が、「ブルーオーシャン」から「レッドオーシャン」になっていく時期でした。ただ私は1~2年の間に、ちょっとだけ儲けることができたんですね。その後、中古車販売から車のパーツ販売に事業をシフトさせ、その後、さらにリサイクルショップへと業態を変えました。そのときの稼ぎをもとにFXを始め、現在はFXトレーダーが本業となりましたが、今でも中古車販売、パーツ販売、リサイクルショップの3事業は僕の手を離して継続しています。
余剰資金300万円で暗号資産にチャレンジ
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編集部: - すこしずつ業態を変えながら、上手に会社経営されてきたわけですね。
平井氏:- その間に社員も育ち、徐々に仕事を任せられるようになりました。社員も全員、元バンドマンで、バンド時代に一緒に頑張ってた仲間なんです。僕の財産ですね。そして、なんとかお金が残せるぐらいまで損益を持ってこられたんです。私が37歳、今から4年前のことです。1年間で300万円くらいの余剰資金ができたので、投資を始めることにしました。まずは暗号資産(仮想通貨)に興味を持ちまして、ビットコインをやってみたんです。
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編集部: - 最初にビットコインですか!暗号資産の投資はどうでしたか?
平井氏:- うーん、そうですね。ビットコインを“天井(価格)”で買い続けていたってことですかね(笑)。コインチェックバブルのちょっと前からやり始めたんですが、“天井”までの間に、何回も「利確」はしていたものの、ちょっとおいしい思いをしたその経験があだとなってしまい、天井なのに、買い続けて、結局、額面で約500万円の損を出してしまったんです。そこで暗号資産は一切やめました。
レバレッジの魅力にひかれてFX一本に
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編集部: - 他の金融商品は試されましたか?
平井氏:- 個別株も多少やりました。日経225も試しましたし、CFDもやりましたよ。いろんなものを一通りやってみました。
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編集部: - FXと他の金融商品では、どこが違うと思いますか?
平井氏:- 一番の違いは、少ない資金を”ブースト”させられることでしょうね。やっぱり、「FXじゃないとダメだ」と思いましたね。レバレッジはFX最大の魅力です。私は「レバレッジこそ正義だ」と思いますね(笑)。「レバレッジは悪だ」という人がいることも承知しています。しかし、FXをやるなら、レバレッジは使うべきだと私は思います。だから私はFXに決めたんです。
成功している人を徹底分析
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編集部: - FXを始めたときの資金を教えてください。
平井氏:- 最初の資金は300万円くらいですね。デイトレードをしていました。ストップロスを置いて、何時間かホールドするようなトレードもやりましたよ。全然上手くいきませんでした。
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編集部: - FXで利益を出すトレード方法は、どのように身につけられたんでしょうか?
平井氏:- 冷静に自分のトレードを見直したときに「FXってめっちゃ難しいな」と気づいたんです。勉強もした事があったし、音楽も頑張った。でもFXはもっと難しい(多くの方が損失をだしてしまっている可能性があるのでは!?)と気付いた。「他の人とは異なる自分なりのアプローチを見つけるべきだ」と思いました。そこで私は利益を出している人を探したんです。ガチ勢を見つけ、Twitterでトラックレコードを出している人がいたら、それを分析してどこでエントリーしているのか調べる。「なるほど、こういうところに”エッジ”があるのか」と、他人のトレード分析を蓄積していきました。
その一方で、2018年はファンダメンタルズ分析にのめりこみました。ただ、自分は”アカデミックタイプ”のトレーダーではないことに気がつき、「チャートをひたすら見ることで、”成り上がる”しかないな」と思ったんですね。そう感じた2019年頃から、私のトラックレコードはブレイクしたんです。ファンダメンタルズからテクニカルに比重を戻し、チャートをもう一度見つめ直したときから、結果が出るようになったんです。テクニカル→ファンダ→テクニカルと原点回帰しました。
“イケる”の転機は記録から
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編集部: - いつ自分は「FX一本でやっていけそうだ」と思われたんでしょうか?
平井氏:- そうですね。それまで闇雲に打っていたトレードの記録を、しっかりと取り始めたことが転機になったと思います。全エントリー・全イグジットをキャプチャーすることにしたんです。その日の一分足を全画面で表示して、自分のコメントをそこに書き込むようにしました。
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編集部: - どういう考えでエントリーしたのか、その結果がどうなったのか、原因と結果を記録に残して、見直すようにしたということですか?
平井氏:- これは今でもやっています。月曜日から金曜日までのトレードを全部キャプチャーし、データをフォルダに保存しています。見返したときに「どうしてここで入ったんだろう」と反省することがよくあります。「こういうトレードがやりたい」と思っていることを、自分が実行できていないことに気がつくんです。それを繰り返したことで、トレードをブラッシュアップして、「これなら利益が出せる」という自分の理論を遂行するPDCAが回せるようになりました。
取引画面を録画する
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編集部: - 一番大切なのは、それを続けることですよね。
平井氏:- 他にも私がオススメしたいは、取引画面を録画しながらトレードするやり方です。トレード終了後に、その動画を見ると、「クリックが遅い」とか、「このときは冷静じゃないな」っていうのが、すごくよくわかります。相場状況や自分のトレードを声を出して解説しながらやると、さらにいいですよ。あとで見直すと、「自分は冷静じゃないな」っていうのが一目瞭然ですごく勉強になります。
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編集部: - そのやり方は初めて聞きました。自分でスポーツ中継みたいに実況するんですね。
平井氏:- テレビ会議システムのZOOMを使うんです。「画面共有」にして、それを録画するんです。注文画面も、チャートも全部記録できます。パソコンのカメラで“自撮り”してマイクもオンにしていますから、そのときの心境や自分が正常じゃない感じ(笑)も、全部みることができます。
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編集部: - なるほど、トレードのすべてがプレイバックできるんですね。
平井氏:- そうです。為替相場はすごいスピードで動いているので、一分足チャートの中で、プライスアクションが、「ダブルトップ」とか、「トリプルトップ」とか、なかなかその瞬間には気づけなかったことが、あとから録画でみると、はっきりとわかるんです。「このときは“ショート”が打てたな」とか分析できます。すると、その次のトレードでは、全然違う自分になれます。成長できるんですよね。
(画面左がリモート取材に応じる平井氏)
ファクターを絞れ
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編集部: - FXの勉強のやり方やツールの使い方がよく分からないという初心者も少なくありません。
平井氏:- 金融マーケットは巨大で、しかも24時間365日、まったく止まることなく、常に動き続けています。いわゆる“複雑系”なんですよ。これを完全解析するなんて、絶対にできません。だから、私たちが最初にやらなきゃいけないのは、「ファクター」を絞るということです。初心者の人には、これを最初にやってほしい。言い換えると、自分が解析可能な量だけに情報を絞るんです。これが大事です。
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編集部: - もう少し具体的に教えてください。
平井氏:- 例えば、指標トレードだったら、指標トレードだけをやるんです。すると、他の時間の事や、政治的なファンダメンタルズは分からない部分があっても、割り切る事ができます。チャートに向き合う(指標時の)以外は、何にも考えなくていいんです。このように「ファクター」を絞ることで、“複雑系”が相手でも、“太刀打ち”ができるようになると思うんです。
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編集部: - 対象にする通貨ペアも絞りますか。
平井氏:- はい。私はドル/円が8割、ユーロ/ドル、ポンド/ドルが2割くらいです。
得意技を磨くのはFXスクール師匠の教え
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編集部: - つまり、初心者はまず自分の得意なトレード手法を作りなさい、通貨を選びなさいということですか?
平井氏:- ひとつだけ作るんです。ひとつだけでいいんです。順張り・逆張り・時間を出来るだけ絞る事です。「数年間はとにかく自分の得意なひとつのものをやる」って決めたんなら、そこに”エッジ”はあると私は思いますね。私は初心者のときに、その境地にたどり着いていました。色んな手法をやってしまいますもんね。
例えば「雇用統計だけやってみよう」と決めて、3年間分の雇用統計のチャートをプリントアウトして、雇用統計だけを分析したり、ひとつの道を極めるには、それぞれに莫大な時間がかかります。色んな事をやると、例えエッジがある手法も負けトレードに埋もれてしまいます。ひとつひとつ分けて考えないといけません。
(後編に続く)
PickUp編集部より
会社員、プロミュージシャン、会社経営者とさまざまな社会人経験を積み、現在はFX YouTuberとして活躍する平井氏。自分がトレードする様子と取引画面を“自撮り”して後から見直すという分析方法は、YouTuberならではの発想だろう。平井さんがFXで利益がだせるようになった背景には、ミュージシャンとしての経験があったからだという。後編では、どうすれば、FXで利益をだせるようになるのか、その心構えやトレードスタイルなどを詳しく聞いた。
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