“テクニカル分析に乗りましょう。”

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株価の騰勢が止まらない。

前週までの様に1週間の内に4~6%の大幅上昇を見せた勢いは無いが、ニューヨーク株式市場の3指数は揃って一進一退ならぬ三進二退の動きを見せて最高値を更新した。
日経平均も負けてはおらず、先週は3万円を伺う勢いを見せていたが、ついに本日は3万円の大台を超えた。

先週のレポートで、
“株価が下がってリスク・オフでドル買い。
株価が上がってリスク・オンになってもドル買い、と言うのがよく分からないのである。”
と泣き言を述べたが、先週は株価上昇=リスク・オンの動きと共にドルが売られて円、ユーロ、ポンド、そして豪ドルの主要通貨全てが上昇した。
筆者にとってはやっと納得のいく動きに戻った感じがする。

ドル・円に関しては、余り得意ではないテクニカル分析の観点から言ってドル・円相場はそろそろ天井を打った様な気がしてならないと感じたが、案の定105.66を週の高値として104.42まで急落した。

此処までは納得が行ったのだが、“日銀がマイナス金利の深掘りをするのではないか?”との思惑が流れて相場は戻し、105円台を回復した。

ドル・円相場の日足チャートに90日と200日の移動平均線を引いてみると、200日の移動平均線である105.55近辺がレジスタンス・ライン(上値抵抗線)となってドル・円が頭を打ち、90日移動平均線である104.40近辺(かつて102.50~104.50のレンジ相場の時は104.40がレジスタンス・ラインであった。)がサポート・ライン(下値支持線)となってドル・円相場が反転したと見えなくもない。

上昇相場ではレジスタンス・ラインを上に超えると今度はこれがサポート・ラインとなり、下落相場ではサポート・ラインを下に超えると今度はこれがレジスタンス・ラインとなる事はしょっちゅうある。

塾長はテクニカル分析は苦手である。
その理由はテクニカル分析は過去の値動きを参考にして将来の値動きを占うものであり、突発的な地政学的リスクの勃発とか、政府が暴力的に相場水準を変えようとする為替介入には無力であると信じていたからである。
実際にその無力さを何度も経験した。

地政学的リスクは兎も角、どうやら為替介入の兆候は見られず、市場参加者の多くがテクニカル分析を重宝している現状では、それを使わない手は無い。

現在はコンピューターの発達で、外為さんが提供するぴたんこ・テクニカル(ぴたテク)を使うと、移動平均線、ボリンジャーバンド、一目均衡表、MACD.、ストキャスティクス、RSI.などテクニカル分析が短期の1分足から日足までの分析を時系列で自在に操られる。
万能のテクニカル分析と言うものは存在せず、ある分析は上を示し、ある分析は下を示すことがしょっちゅうである。
その時の相場動向によってどのテクニカル分析が合っているかは自分で判断しなくてはならない。

現在の塾長のつたないドル・円相場の分析は、
-ファンダメンタルズの観点から言うと中・長期的なドル安トレンドは変わらない。
-90日移動平均線を上切り、現在はドル安トレンドの中の短期的な戻しと考える。
-200日移動平均線の105.55を上切るとその後大きなレジスタンスは見られず、106円台に上昇する可能性が高くなるが、テクニカル分析では伺い知れない実需のドル売りが在ると見られて大きくは上昇しない。
-逆に90日移動平均線の104.40を下切ると再びドルのダウン・トレンドに入り、102円台も視野に入る。
-暫くは90日と200日の移動平均線のレンジ内(104.40~105.55)に留まり、高値近辺での追っ掛け買いや安値近辺での追っ掛け売りは慎む。
-中・長期的なドル安トレンドを信じて上値は追わないが、下値(104.40~104.50)を切ったらドル売りで攻めてみる。
である。

さて、実際の動きはどうなるか見ものである。

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