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その動向や見通し、注目材料をコンパクトにお伝えします。
7月9日(木)ユーロ/円
基調
上値重い
目先の注目材料
・7/9 ユーロ圏財務相会合
・主要国株価、国際商品価格
財務相会合でEU復興基金を議論
7月に入り、ドルが全般的に弱含む中で相対的にユーロが上昇しており、ユーロ/円は1日の120.26円前後を底に下値を切り上げる動きとなっている。
ただ、ユーロに独自の「強み」がある訳ではないため上値を伸ばす展開には至っておらず、ユーロ/円は122円台手前で足踏みしている。
そうした中、市場では本日のユーロ圏財務相会合に関心が寄せられている。
欧州委員会が提案した7500億ユーロ規模の「欧州連合(EU)復興基金」について本格的な協議が行われる。
来週17-18日のEU首脳会議に向けて合意への道筋をつけられるか注目したい。
復興基金の創設には加盟27カ国全ての賛成が必要となるが、オランダ、オーストリア、デンマーク、スウェーデンのいわゆる「倹約4カ国」が反対の姿勢を崩していない。
補助金と融資で構成される復興基金のうち、返済が不要な補助金への抵抗が強いとされる。
EU理事会の議長国であるドイツのメルケル首相は「夏季休暇前に速やかに合意する必要がある」と呼びかけている。
ドイツのリーダーシップに期待したいところだが、市場には来週のEU首脳会議で復興基金に合意できるとの見方はほとんどない。
それだけに、合意の見通しが立たなくてもネガティブ・サプライズにはなりにくいと見るが、ユーロ/円が122円台に乗せて定着するのも難しくなりそうだ。
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