いま最もホットな通貨ペアを日々ピックアップ!
その動向や見通し、注目材料をコンパクトにお伝えします。
4月21日(火)ユーロ/ドル
基調
方向感模索
目先の注目材料
・主要国株価、国際商品価格
・独4月ZEW景況感調査
コロナ収束期待か原油安不安か
昨日、イタリア政府は国内で新型コロナウイルスに感染している人の数が、初の感染例を確認した2月以降初めて減少したと発表した。
当局の発表によると、新型コロナウイルス感染者の数は前日から20人減り10万8237人となった。
こうした中、コンテ首相は本日、ロックダウン(都市封鎖)を5月4日から徐々に解除する見通しだと表明した。
スペインでも19日の時点で新型コロナウイルスによる死者数が約1カ月ぶりの水準に減少しており、中国に次ぐタイミングで感染が爆発した欧州でも収束の兆しが出始めた。
また、昨日にはイタリア紙が欧州連合(EU)は「欧州債」を発行して感染国支援の資金を調達する計画だと報じ、ドイツのメルケル首相もこれに前向きな姿勢を示した。
23日のEU首脳会議で大規模な経済支援策が講じられるとの期待が広がっている。
こうした好材料にもかかわらずユーロの上値が重いのは、原油安などを背景にリスク・オフのドル買いが優勢だからであろう。
原油安は、需給構造に根本要因があるだけに急速な反発は見込みにくい。
とはいえ、昨日のマイナス価格(売り手が買い手に代金を支払う取り引き)については、本日の限月交代にともなう局所的なものである可能性が高く、明日以降は解消されると見られる。
コロナ収束期待のユーロ高と、原油市場の動乱によるドル高のどちらが強いか、ここからのユーロ/ドル相場の動きに注目したい。
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