いま最もホットな通貨ペアを日々ピックアップ!
その動向や見通し、注目材料をコンパクトにお伝えします。
12月16日(月)ユーロ/ドル
基調
方向感模索
目先の注目材料
・12/16 仏12月製造業PMI、独12月製造業PMI、米12月製造業PMI
・独長期金利、米長期金利
前向きなユーロ高ではない点に留意
ユーロ/ドルは、前週13日に4カ月ぶりに1.12ドル付近まで上昇。
足元のユーロ高は、(1)欧州中銀(ECB)の金融緩和への期待低下、(2)英国の欧州連合(EU)離脱への不透明感後退、(3)ユーロ売りポジションの解消、などが主な理由と考えられる。
(1)ECB内には金融緩和長期化の副作用を懸念する声が少なくない。
11月に就任したラガルド新総裁の下で「政策戦略の見直し」に着手した事が明らかになっている。
(2)12日の英総選挙で圧勝したジョンソン首相は、来年1月31日に欧州連合(EU)を離脱すると改めて表明。
これにより、ユーロ圏経済への打撃も懸念された「合意なき離脱」の可能性はほぼなくなった。
(3)シカゴ通貨先物市場から推測するに、海外投機筋は12月初旬の時点でユーロを対ドルで比較的多めに売り越していた模様。
(1)や(2)を受けて、年末を前にショートカバーの動き(ユーロ買い戻し)が出ていると考えられる。
ただ、いずれも前向きなユーロ買いではなく、期待の「低下」や不透明感の「後退」や売りポジションの「解消」という、どちらかといえば後ろ向きな理由のユーロ買いである点に留意したい。
ユーロ高の持続性もやや割り引いて見ておいたほうが良さそうだ。
前週13日に1.12ドル付近まで上昇したユーロ/ドルは1.11ドル台前半に押し戻されており、ここから改めて方向感を模索する事になると見られる。
本日発表される仏独の12月製造業PMI・速報値と米12月製造業PMI・速報値の結果にも注目が集まりそうだ。
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