いま最もホットな通貨ペアを日々ピックアップ!
その動向や見通し、注目材料をコンパクトにお伝えします。
9月5日(木)ユーロ/ドル
基調
方向感模索
目先の注目材料
・9/5 米8月ADP全国雇用者数、米8月ISM非製造業景況指数
・9/6 米8月雇用統計
・米長期金利、独長期金利、国際商品価格
メインドライバーはドルに移る公算
ユーロ/ドル相場は先週、約2年3カ月ぶりに1.10ドルを割り込み、1.092ドル台まで下落。
しかし、昨日は一転して大幅高となり1.103ドル台へと反発した。
英議会が欧州連合(EU)離脱延期法案を可決し、「合意なき離脱」への懸念が和らいだ事がポンドのみならずユーロにも好影響を与えた格好だ。
ただ、来週12日の欧州中銀(ECB)理事会で利下げが確実視されるだけに、このままユーロ高が持続する事は考えにくい。
EUとの離脱協定案の再交渉という超難題が残っている事を考えれば、ポンドの上昇も続かないのではないだろうか。
そうした中、本日は米8月ADP全国雇用者数と米8月ISM非製造業景況指数の発表が予定されており、明日には米8月雇用統計が発表される。
目先のユーロ/ドル相場のメインドライバーは、ユーロからドルに移る公算が大きい。
米経済指標がいずれも弱い結果となれば、米景気の後退懸念が強まると見られ、ドル売りが主導する形でユーロ/ドルを押し上げるだろう。
ただ、ECBの利下げ観測が上値を抑えると見られるため大幅な上昇には繋がりそうにない。
反対に、米経済指標が揃って好結果となれば米景気後退懸念はひとまず和らぐ事になり、ドル高・ユーロ安に振れそうだ。
先週付けた約2年3カ月ぶり安値を再び試しに行く事も考えられる。
他方、最もあり得そうなケースとして「強弱マチマチ」の米経済指標となった場合は、上下にヒゲを伸ばすに留まり、発表前の値位置と大きく変わる事はなさそうだ。