本日のロンドン為替市場でユーロドルは、上値の重さが続く展開となりそうだ。イランとイスラエルの交戦が再燃し、中東情勢が緊迫化してきた。これを受けて週明けの原油先物は急騰し、エネルギー依存度の高いユーロ圏経済には逆風だ。また、5月米雇用統計を受けた米金利上昇の流れは週明け時間外でも続き、ユーロの重石となりやすい。
原油高はユーロ圏にとって景況感の悪化と物価上昇が同時に進む「悪いインフレ」に直結しやすい。加えて米国では、強い雇用統計が利上げ観測を再燃させており、米欧の金利差拡大への思惑がじわりとドル買い・ユーロ売りを後押しする格好だ。11日にECB理事会が予定されているが、利上げ自体は市場にほぼ織り込まれており、相場を大きく動かす材料にはなりにくいとみる。
日本時間11時前には、イスラエル国防軍がイラン国内の軍事施設を攻撃したと発表した。報復の応酬となっており、トランプ大統領がイスラエルのネタニヤフ首相の動きを制御しきれていない様子もにじむ。イスラエルの動向は米・イラン和平交渉の条件をさらに複雑にしかねず、原油供給不安が長引く可能性は排除できない。原油相場の不安定な状態はまだしばらく続くとみておくのが妥当だろう。
ポンドについては、英メイカーフィールド下院補選(18日投開票)に向けた動きに注目。調査会社サーベーションが公表した最新調査では、与党・労働党のバーナム候補が49%、リフォームUKは39%と前回調査(43%対40%)からリードが拡大した。ただ、右派票が新党「リストア・ブリテン」に約8%流れており、右派の分裂が労働党を利している構図で、リフォームUK単独ならより接戦だったとの見方は多い。
英メディアによれば、勝敗そのものよりも「バーナム氏の勝ち方」に関心が移っているもよう。次期党首候補の一人と目される同氏が大差で勝利すれば求心力が一段と高まり、党首選への流れが加速するとみられる。一方、接戦にとどまれば党首交代論も勢いを欠く可能性がある。補選の結果が英国の政治地図に与える影響次第では、ポンドの方向感にも波及しうる。
想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.1597ドル
・ポンドドル、日足一目均衡表・雲の下限1.3409ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、3月30日安値1.1443ドル
・ポンドドル、ピボット・サポート2の1.3232ドル
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
