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【市場概況】東京為替見通し=トランプ米大統領の国民向け演説に注目、ファクトチェックも重要に

昨日の海外市場では、ドル円は米国とイランの紛争終結期待が高まると、ドルが売られる場面があった。しかし、NY引け前には158.95円付近まで買われ、アジア時間に付けた日通し高値159.01円に迫った。ユーロドルは1.1627ドルまで強含んだが、1.1577ドル付近まで押し戻された。
 
 本日も為替市場はイラン情勢に翻弄される展開が続く。その中で最大のイベントは、米東部時間21時(日本時間10時)に予定されているトランプ米大統領の対国民演説だ。

 米メディアによれば、トランプ大統領は「3週間以内の戦争終結」を改めて打ち出す見通し。あわせて自身の成果を誇示しつつ、目的はほぼ達成し、長期駐留は行わないことを再確認する構えとされる。ただし、条件を満たさない場合の攻撃継続や、追加制裁、限定的軍事行動の正当化など、市場に強いインパクトを与えるメッセージが発せられる可能性もある。

 仮に早期終結への言及が強まれば、これまで進んできた原油高・ドル高の巻き戻しが入りやすい。ただし、トランプ発言の信頼性は著しく低く、そのまま織り込むのは危険だ。実際、イラン外務省は、イラン側の「停戦要請」発言を全面否定し、「虚偽で根拠がない」とイランの国営メディアが報じている。さらに、ペゼシュキアン政権と革命防衛隊を含む強硬派の力関係も不透明で、イラン側の意思決定構造自体が見えにくい。トランプ大統領の思惑通りに停戦が進むとみるのは、いまだ時期尚早だ。

 足元のドルは、有事の安全資産需要に加え、原油決済通貨としての需要にも支えられ、底堅さを維持している。ただし、この構図は脆い。ひとたび前提が崩れれば、巻き戻しは速い。

 さらに見逃せないのが、米国内の政治リスクだ。世論調査ではトランプ政権の経済政策支持率は31%まで低下。共和党支持層でも1月の52%の支持から43%まで落ち込み、支持は明確に剥落している。今後はガソリン価格上昇が家計を直撃し、景気減速圧力が強まる可能性が高い。
 
 加えて、トランプ大統領は今回のイラン攻撃を巡り、NATO離脱の可能性にも言及。これに対し、西側同盟国の間では「脱米国」の動きが静かに広がりつつある。トランプ政権は今、内憂外患の只中にある。短期的にはドルを支える要因が残るものの、中長期的には構造的な「米国離れ」が意識され始める局面に入る可能性がある。市場はその転換点を、徐々に織り込み始めるだろう。


(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ