昨日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。イラン戦争への不安が続く中、米長期金利の上昇も後押しに159.19円まで上昇した。ただその後は158円台で伸び悩んだ。中東情勢を巡る懸念から原油先物が上昇したことも重しに、ユーロドルは1.1557ドルまで弱含んだ。
東京タイムでは1月22-23日分の日銀金融政策決定会合議事要旨の公表と1月景気一致・先行指数(CI)改定値の発表が予定されているが、ドル円の動意につながる可能性は低い。ドル円は引き続き時間外のWTI原油先物の値動きに影響されやすく、中東関連のヘッドラインに注目する展開となる。
トランプ米大統領がイランへの攻撃強化を先送り、過度な警戒感はいったん緩んだものの、イラン戦争の鎮静化への楽観ムードは広がっていない。今回もトランプ米大統領の「TACO(トランプ氏はいつも腰砕け)」ぶりが見られたが、今回は関税と違って戦争であり、「TACO」で簡単に決着がつく問題ではない。
イランが徹底抗戦の姿勢を変えていないこと、米・イラン両国の終戦条件がお互いにかけ離れていることを鑑みると、中東紛争の早期終結の実現は難しい状況である。一部では、米国が精鋭部隊から数千人の兵士を中東に派遣すると報じられた。こうした状況を踏まえると、ドル円は「有事のドル買い」に支えられる相場が続きやすい。
2月末に米国がイラン攻撃を開始して以来、全般ドル買いが優勢となるなかでドル円は堅調な動きとなるも、159円後半ではことごとく上値が抑えられている。円買い介入を要因とした節目の160円の壁を強く意識した動きだ。そういった状況のなか最近、片山財務相を含めた政府の要人らは為替について相次いで「いかなる時もあらゆる方面で万全の対応を取る」と強調している。エネルギー価格の上昇に円安の加速がインフレ圧力を強めることを警戒していることがうかがえる。
ドル高・円安の加速につながりそうな新規の材料が出ない限り、引き続き160円がレジスタンスとして意識されそうだが、これまでの円安地合いに変化がないことや、「有事のドル買い」が続く可能性が高いことで、ドル円は神経質ながらも押し目買い意欲が強く、足もとではレンジが限られる動きが続きそうだ。
また、東京タイムでは2月豪消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。イラン戦争前の数字であり、結果にどれだけの反応を示すかは定かではない。豪準備銀行(RBA)は3月会合で2会合連続の利上げを5対4という僅差で決定した。5月会合での据え置きと追加利上げに見方が分かれていたが、エネルギー価格の上昇で利上げ期待が高まりつつあり、同指標結果も注目される。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
