本日のNY為替市場のドル円は、米国の経済指標やつなぎ予算を巡る協議、次期FRB議長の人選を見極めながら、23日の日米通貨当局による「レートチェック」という奇襲に続く、本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性に警戒していくことになる。
トランプ米大統領は、本日次期FRB議長に元FRB理事のケビン・ウォーシュ氏を指名すると報じられている。ウォーシュ氏は、FRB理事時代は、バーナンキ第14代FRB議長の量的・質的金融緩和(QQE)に反対するなどタカ派だったが、昨年、次期FRB議長候補になった頃から、利下げに前向きなハト派に転向していた。
米連邦政府の「つなぎ予算」の期限が明日31日に迫る中、昨年秋に続いて再び、予算切れにより政府機関の一部が閉鎖される可能性が高まっていることで、上院民主党指導部とトランプ政権の協議に警戒しておきたい。政府機関の閉鎖回避に向けた合意に近づきつつあるとの報道があるものの、期限切れとなれば、昨年秋のような米政府機関閉鎖となるため、ドル売り材料となる。
米国の経済指標に関しては、現状のドル軟調地合いの中では、予想を下回る低調な数字には警戒しておきたい。
22時30分に発表される12月米卸売物価指数(PPI)は前月比+0.2%(前月+0.2%)、前年比+2.8%(前月+3.0%)と予想されている。
23時45分に発表される1月米シカゴ購買部協会景気指数は昨年12月と変わらずの43.5と予想されている。
ドル円は、日米通貨当局による「レートチェック」の観測報道を受けて、159円台から153円台に下落した後、トランプ米大統領のドル安を懸念しないとの発言で152円台へ続落し、ベッセント米財務長官による「強いドル政策」の再確認を受けて154円台に戻すなど、乱高下が続いている。
日米通貨当局が協調してドル高・円安是正に乗り出しているのではないかとの思惑が乱高下の背景にあるため、本日も日米通貨当局者やトランプ米大統領のドル円相場への発言には警戒しておきたい。
リスクシナリオとして、かつて神田前財務官がニューヨーク市場で行ったような円買い介入の可能性には警戒しておきたい。
先日、ベッセント米財務長官は、過度な為替変動、すなわち円安やウォン安への警戒感を示していた。
昨日公表された半期に一度の外国為替報告書では、日本円に関しては、これまでの日銀について金融引き締め策を継続すべきだとの記述が削除された。ベッセント米財務長官は円安是正に向けて日銀の利上げを求めてきたが、日銀の利上げにより状況は変化しつつある。
一方で、韓国ウォンの下落は韓国経済の堅調なファンダメンタルズ(基礎的条件)と合致しないとの見解が示されていた。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、154.88円(1/27高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、152.68円(1/29安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
