今晩は11月消費者物価指数(CPI)などの米経済指標に注目。昨日はデータセンター建設資金調達計画が頓挫したと報じられたオラクルが大幅に下落し、その他のAI関連株も軒並み安となった。ダウ平均は朝方に273ドル高まで上昇したものの、228.29ドル安(-0.47%)と4日続落し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.81%安と大幅反落した。エヌビディアなどが軒並み安となったことで、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.78%安と大幅に5日続落となった。引け後の動きでは第1四半期の売上高と利益が市場予想を上回ったマイクロン・テクノロジーが時間外で8%超上昇した。
今晩の取引では好決算を発表したマイクロン・テクノロジーの大幅高が期待されることで、AI関連株の反発が期待されるが、来年の利下げ見通しを巡り今晩発表される11月消費者物価指数(CPI)や新規失業保険申請件数が焦点となりそうだ。11月消費者物価指数(CPI)の市場予想は前年比+3.1%と前回の+3.0%から上昇が見込まれているが、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIは前年比+3.0%と前回から横ばいが見込まれている。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)ではFF金利見通し(ドットプロット)で来年1回の利下げ見通しが示されたが、市場では来年2回以上の利下げが期待されており、CPIが弱い結果となれば、利下げ期待の一段の高まりが相場の支援となりそうだ。
今晩は米経済指標・イベントは11月消費者物価指数(CPI)、新規失業保険申請件数のほか、12月、フィラデルフィア連銀業況指数、10月対米証券投資など。企業決算は寄り前にシンタス、アクセンチュア、ダーデン・レストランツ、引け後にナイキ、フェデックスなどが発表予定。(執筆:12月18日、14:00)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
