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【見通し】NY為替見通し=ドル円、11月米雇用統計に対するFRB高官の見解に要注目

本日のNY為替市場のドル円は、昨日発表された11月米雇用統計に対する複数のFRB高官の見解に注目する展開か。

 昨日発表された11月の雇用統計は、失業率が4.6%/非農業部門雇用者数は6.4万人増だった。本日はウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、そして、ボスティック米アトランタ連銀総裁が講演予定。米金融当局者が雇用データをどのように受け止めているかを見極めることになる。

 先日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのドット・プロット(金利予測分布図)では、来年の利下げは1回とされた。しかしながら、CMEのフェドウォッチでは年2回の利下げ確率が約74%、すなわち中立金利水準の3.00%までの利下げが予想されている。

 ハト派のウォラーFRB理事は、労働市場に対して警戒感を示してきており、失業率4.6%に軸足を置いた意見がでそうだ。同じくハト派のウィリアムズNY連銀総裁も同様の見解が示されるか。

 タカ派のボスティック米アトランタ連銀総裁は、インフレへの警戒感から追加利下げに否定的な考えを表明していた。来年に退任する意向を明らかにしたボスティック氏からは、2026年のFOMC追加利下げに反対する姿勢が示されるか。

 今週から年末にかけての注目ポイントは、19日までに公表予定の「エプスタイン文書」、年内に予定されている米連邦最高裁によるトランプ関税の違憲判断の可能性、米財務省による「外国為替報告書」などがあり、関連ヘッドラインには警戒しておきたい。

 なおベッセント米財務長官は昨日、米連邦最高裁の判断は来年初と見込み、次期FRB議長候補もウォーレン氏とハセット氏の両名を最終候補とし、来年初の発表を示唆していた。

・想定レンジ上限
 ドル円、156.16円(12/11高値)

・想定レンジ下限
 ドル円、154.35円(12/5安値)


(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ