7日の日経平均は小幅に4日続伸。終値は6円高の47950円。米国株はまちまちも、ナスダックやS&P500の最高値更新に好反応を示して、寄り付きは300円を超える上昇。ただ、序盤に上げ幅を500円超に広げて48500円台に乗せたところで買いが一巡すると、以降は上値が重くなった。前場は300円を超える上昇で終えたものの、後場に入るとJX金属など足元で騰勢を強めていた銘柄の一角が大きく崩れたことから、終盤にかけて急失速。マイナス圏に沈んで小安い水準でクロージングオークションに突入したが、終値ではかろうじてプラスを確保した。
東証プライムの売買代金は概算で6兆6000億円。業種別では鉄鋼、空運、ゴム製品などが上昇した一方、その他金融、小売、保険などが下落した。ZenmuTech(ゼンムテック)がリリースを材料にストップ高。半面、日本生命の保有割合減少が判明したデータセクションが急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり800/値下がり747。フジクラや住友電工など電線株が大幅上昇。米テスラ株の大幅高を手がかりにパナソニックが買いを集めた。円安基調の継続を追い風に、日産自動車やスズキなど自動車株が全般堅調。中古車販売のネクステージが決算を受けて急伸し、同業のIDOMもつれ高した。サウジアラビア政府の医療研究機関と基本合意書を締結したと発表したレナサイエンスが、場中に値が付かずストップ高比例配分となった。
一方、レーザーテックとJX金属が買い先行から下げに転じて5%台の下落。キオクシアHDが6%台の下落と人気銘柄の一角に大きく下げるものが散見された。TDKや村田製作所など電子部品株が軟調。高市氏の主張から金融株が敬遠されており、三菱UFJ、東京海上、T&Dなどが売りに押された。安川電機が前日急騰の反動で大幅安。月次が失望を誘ったインターメスティックが急落した。
名古屋証券取引所のネクスト市場に新規上場したウリドキは、公開価格を上回る初値をつけ、終値も初値を上回った。
日経平均は4日続伸。後場に大きく値を崩したが、下げに転じたところでは改めての買いが入った。前引けは320円高で、大引けは6円高。ただ、プライムの値上がり銘柄を見ると、前引け時点では821銘柄、大引けでは800銘柄と、後場に下げに転じた銘柄が激増しているわけではない。指数の失速を受けても個別では売り急ぎが抑制されており、ある程度のボラティリティを許容しながら日本株全体ではまだ上を試しにいきそうな雰囲気がある。2000円を超える上昇となった翌日に下げなかったのは大健闘。きょうはTOPIXやグロース250指数も一時下げに転じながらプラスで終えているだけに、あすはスカッと上昇する展開に期待したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
