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【市場概況】東京為替見通し=ドル円、今夜発表の米6月雇用統計への警戒感から上値が重い展開か

2日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、6月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が3.3万人減と予想の9.5万人増を大幅に下回ったことで、欧州序盤の高値144.25円から143.49円付近まで下押しした。ユーロドルは、米長期金利の上昇を受けて1.1747ドルまで下落後、1.1803ドル付近まで持ち直した。ポンドドルはリーブス英財務相の進退を巡る臆測から英国債相場が急落したことで、一時1.3563ドルまで下落した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、トランプ米大統領が対日相互関税率の引き上げの可能性を警告していることや米6月雇用統計の悪化見通しなどから、上値の重い展開が予想される。

 米6月雇用統計の予想は、失業率が4.3%で、5月の4.2%から上昇。非農業部門雇用者数は前月比+11.0万人で、5月の同比+13.9万人からの増加幅の減少が見込まれている。
 米6月の雇用統計の前哨戦である6月ADP全米雇用報告は前月比3.3万人減、ISM製造業「雇用」指数は45.0(※5月:46.8)と悪化していることで、ネガティブサプライズに警戒しておきたい。

 予想通りに雇用情勢の悪化が確認された場合、トランプ米大統領によるパウエルFRB議長への利下げ圧力がさらに強まることで、ドル円の上値を抑えることになる。

 また、パウエルFRB議長は、先日の「欧州中央銀行(ECB)フォーラム」で、7月利下げは早過ぎるかとの質問に対しては「検討は会合ごとに行われる」と回答し、7月利下げの可能性を排除しなかった。
 6月24、25日の議会証言では「インフレが予想を下回る、ないしは労働市場が悪化した場合は、FOMCはより早期に利下げに踏み切る可能性がある」とも述べており、6月の消費者物価指数(CPI)なども合わせて、7月29-30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて予断を許さない状況が続くことになる。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、7月FOMCでの0.25%の利下げ確率は、昨日の20%程度から25%程度に上昇している。

 また、トランプ米大統領が明日の独立記念日までの署名を目論んでいた税制・歳出削減法案「大きくて美しい法案」は、上院(共和党:53議席・民主党47議席)でバンス副大統領の決定票により51対50で可決し、下院で審議、採決されることになっている。
 しかし、米下院の財政保守派(フリーダム・コーカス)が法案成立に難色を示していることで、関連ヘッドラインに警戒しておきたい。

 10時30分からの高田日銀審議委員のあいさつでは、日本の消費者物価指数(CPI)や日銀短観を受けての利上げ時期への言及に注目しておきたい。

(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ