
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり738/値下がり820。米国で半導体株が買われた流れを引き継ぎ、東京エレクトロン、アドバンテスト、ディスコ、レーザーテックが2~3%台の上昇。株主総会関連のニュースが多く伝わる中、フジHDが後場に入ってプラス圏に浮上した。上方修正を発表した黒崎播磨が大幅上昇。ジャパンエンジンや名村造船など船舶に絡む銘柄が騰勢を強めた。
一方、ソフトバンクG、トヨタ、IHIなどが軟調。米長期金利の低下を嫌気して、三菱UFJや三井住友など大手銀行株が売りに押された。三井物産、伊藤忠、住友商事など商社株がやや大きめの下落。三菱地所や東京建物など不動産株の一角が弱かった。
プライム市場に新規上場した北里コーポレーションは、初値は公開価格を大幅に上回ったものの、終値は初値を下回った。
日経平均は続伸。イスラエルとイランの停戦合意に関しては前日消化していただけにきょう一段高となるハードルは高かった。実際、場中は下げに転じる場面が何度もあったが、終わってみれば3桁の上昇。前引けにかけては揺さぶりをかけるような値崩れがあったものの、ひるむことなく後場にかけては売り手不在の様相が強まった。
半導体株が前日に続いて強い動きを見せたが、本日、米国の引け後にはマイクロン・テクノロジーが決算を発表予定。時間外の反応が大きくなった場合には、日本の半導体株を強く刺激する可能性がある。買い材料となって日経平均が節目の39000円を上回るようなら、日本株全体でリスクを取りに行く動きが活発になると期待できる。半導体株が一段の株高を演出できるかに注目したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ